文野さんの文具な日常

『文野さんの文具な日常』

『文野さんの文具な日常』は、榎本あかまるによる日本の漫画作品です。『月刊コミックゼノン』にて、2016年12月号から2019年9月号まで連載されました。オフィスを舞台に、文房具を愛する個性的なキャラクターたちが繰り広げる、心温まる日常を描いた作品です。

あらすじ

物語の舞台は、とある会社のオフィス。営業課に配属された新入社員の文野さんは、必要最低限の言葉しか発さず、周囲からは少し恐れられている存在です。しかし、彼女には隠された一面がありました。それは、古くからある文房具をこよなく愛し、それらに触れる時だけ、豊かな表情を見せるというものです。そんな文野さんと、彼女の上司である牧田主任との間に、文房具をきっかけとした、不思議な絆が生まれていきます。牧田主任は、文野さんが持ち込む文房具を通して、自身の子供時代の思い出を蘇らせ、二人の距離は少しずつ縮まっていきます。

この作品は、文房具に対する愛情が随所に散りばめられており、読者は懐かしい気持ちに浸りながら、登場人物たちの温かい交流を楽しむことができます。

登場人物

文野さん

本作の主人公。会社の営業課に配属された新入社員で、年齢と下の名前は不明です。普段は無表情で、必要最低限の言葉しか発しませんが、文房具に触れると途端に表情が豊かになります。特に古くからある文房具を好み、それらを使って遊ぶことを楽しんでいます。仕事はきちんとこなし、頼まれたことはしっかりこなす真面目な一面もあります。また、周囲への気遣いもでき、風邪をひいた牧田を看病するなど、優しい一面も持ち合わせています。グラマーな体型で、女性社員からの羨望の的でもあります。お酒は日本酒派で、アパートで一人暮らしをしています。

牧田

文野さんの上司の男性社員。35歳で実家暮らしです。文野さんが持ち込む文房具を通して、子供時代の記憶を思い出すことがあります。最初は文野さんとの距離感に戸惑いを感じていましたが、彼女の些細な表情の変化から気持ちを読み取れるようになるなど、徐々に信頼関係を築きつつあります。

新名

文野さんたちが勤める会社に出入りする業者で、26歳の女性です。文野さんと同じく文房具が好きで、特にフエキくんグッズを愛用しています。コミュニケーション能力が高く、文野さんにも臆することなく話しかけることができます。

小手川ましろ

文野さんの同期の新入社員。身長140cmと小柄で、おさげ髪が特徴です。文野さんに対してライバル意識を持っており、何かと張り合おうとします。4月生まれですが、早生まれの文野さんよりも体が小さいことを気にしています。

寺島課長

社員が仕事に関係のないものを持ち込むことを許さない、厳格な課長です。文野さんを震え上がらせる数少ない存在ですが、文野さんが落としたスーパーカー消しゴムで遊んでしまうなど、人間味のある一面も持っています。年齢は46歳です。

書誌情報

榎本あかまる 『文野さんの文具な日常』 徳間書店〈ゼノンコミックス〉、全4巻
2017年4月20日発売、ISBN 978-4-19-980419-9
2017年10月20日発売、ISBN 978-4-19-980472-4
2018年10月20日発売、ISBN 978-4-19-980526-4
2019年9月20日発売、ISBN 978-4-19-980594-3

外部リンク

文野さんの文具な日常 | コミックゼノン特集ページ

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