斎王〜幻の宮の皇女〜

斎王〜幻の宮の皇女〜

『斎王〜幻の宮の皇女〜』は、三重テレビ放送が制作し、主に独立系のテレビ局で2016年（平成28年）3月から放送が開始されたドキュメントバラエティ番組です。この番組は、古えより天皇に代わって伊勢神宮に仕えた皇女である斎王と、その拠点であった斎宮に光を当てることを目的として企画されました。

制作の背景

番組制作の大きなきっかけとなったのは、2015年（平成27年）4月に文化庁によって「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」が日本遺産に認定されたことです。さらに、2016年（平成28年）5月に三重県で開催された伊勢志摩サミットの特別企画としても位置づけられました。三重テレビでは、過去に好評を博した『お伊勢さん』や『熊野古道〜お伊勢さんからもうひとつの聖地へ〜』といった地域の歴史・文化を紹介するシリーズに続く、新たな取り組みとして制作されました。番組の制作発表会見には、総合演出と出演を兼ねた俳優の奥田瑛二氏が出席し、都内で行われました。

番組の内容と構成

本番組は、ドキュメンタリー要素とバラエティ要素を組み合わせた独自のスタイルで、斎王の歴史や斎宮の痕跡をたどります。番組のナビゲーターは、俳優の奥田瑛二氏と女優の原田美枝子氏が務めました。また、日本舞踊家の有馬和歌子氏（坂東寛十胤）が、舞の表現を通して斎王の心情や内面世界を描き出すという、芸術的なアプローチも取り入れられています。

放送情報

制作局である三重テレビでは、毎月第4土曜日の21時から21時55分まで本放送が実施され、翌月第3土曜日の同時刻に再放送が行われました。その他のネット局での放送は、各局によって日時が異なったため、視聴の際はそれぞれの放送局の情報を確認する必要がありました。

番組本編の開始に先駆け、2016年3月19日には特別番組『日本遺産認定記念特別番組“ミステリアス斎宮〜祈る皇女斎王のみやこ斎宮〜”』が三重テレビで放送されました（2016年3月27日にはBSフジでも放送）。この特別番組では、俳優の榎木孝明氏が歴史探偵として、桐島ココ氏と共に斎宮跡などを訪れましたが、『斎王〜幻の宮の皇女〜』のレギュラー出演者は登場していません。

制作スタッフ

番組は、多岐にわたる専門スタッフによって制作されました。

脚本: 児島秀樹
音楽: オープニング、エンディング、挿入曲は西山勝氏、嗣音奏多氏が担当。
撮影: 前川和久氏、近藤義久氏など。
撮影技術: 大友栄二氏、藤川拓也氏をはじめとする複数名の技術スタッフ。
イラスト: 村上ゆう子氏
編集: 松浦勇二氏（元気な事務所）
CG: 高尾雅也氏（元気な事務所）
音響効果: 近藤有美氏（ビー・ブルー）
MA: 染谷和孝氏（ビー・ブルー）
衣装協力: きものコーディネートを相澤慶子氏、衣装は衣装らくや、道明、銀座ぜん屋本店が担当。
着付け: 川上まり子氏（市田美容室）
ヘア・メイク: 長谷川真也氏、徳田郁子氏
編成・広報: 松本幹景氏、渡邊友和氏（三重テレビ）
デスク: 松崎貴洋氏（三重テレビ）
制作協力: アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパンホワイト
アドバイザー: 千種清美氏
監修: 番組内容の正確性を期すため、斎宮歴史博物館が監修を務めました。
題字: 金澤翔子氏
ディレクター: 飯田裕士氏（ホワイト）
プロデューサー: 小川秀幸氏（三重テレビ）
エクゼクティブプロデューサー: 長江正氏（三重テレビ）
総合演出: 奥田瑛二氏
* 制作著作: 三重テレビ放送

『斎王〜幻の宮の皇女〜』は、日本遺産に認定された斎宮跡を舞台に、古代の皇女たちの足跡をたどり、その歴史的意義や文化的な価値を現代に伝える試みとして制作された番組と言えます。

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