斎藤歩

斎藤歩のプロフィール

斎藤 歩（さいとう あゆむ）は、日本の著名な劇作家、演出家、俳優、また演劇プロデューサーとして知られている。1964年12月20日に北海道釧路市に生まれ、現在はノックアウトに所属。彼は日本演出者協会の理事を務めており、札幌座のチーフディレクターでもある。私生活では女優の西田薫を妻に持つ。

来歴

彼の幼少期は父の転勤に伴い本州に引っ越すことになった。千葉県立佐倉高等学校を卒業後、父の母校である北海道大学に進学。最初は地質学を学び科学者を目指していたが、1984年に北大教養部自治会の再建運動に巻き込まれ、委員長に立候補した。しかし、不成立となり、彼は演劇と出会う。当時、演劇研究会が開催したアングラ公演や反天皇制演劇をきっかけに、演劇に強く惹かれるようになった。結局、大学は3年半で中退した。

1987年、北大演劇研究会のメンバーである彼は「札幌ロマンチカシアター魴鮄舎」を設立し、1995年まで座長を務めた。公演はJR琴似駅近くの倉庫で行われ、他にもアーティスツ・ギルド・オブ・サッポロ（A.S.G）など複数の劇団に参加し、演出、脚本、そして俳優としてのキャリアを築いた。彼の名は、80年代後半に鈴井貴之や増澤ノゾムとともに札幌の若手劇作家として注目を集めた。

1996年には札幌市文化奨励賞を受賞し、さらに北海道演劇財団設立とともにシアタープロジェクトさっぽろ（TPS）の契約アーティストに就任。その後、文化庁芸術祭の優秀賞を受賞し、東京と北海道を拠点に活動を続ける。2008年にはTPSの代表幹事に就任し、2016年から2022年まで北海道演劇財団の芸術監督としても活躍。2023年には札幌芸術賞を受賞する。

主な作品

彼の演劇活動は、自作の『冬のバイエル』が東京新聞現代劇ベスト5に選出されたことでも知られ、2005年には『亀、もしくは…。』をハンガリーで上演。さらに、北海道戯曲賞の最終選考委員や、城西国際大学で特別講師として教鞭を執るなどの多岐にわたる活動を行っている。

異なるメディアでの活動

斎藤は舞台以外にも映画やテレビドラマでの出演も豊富である。2002年の『コンセント』から、様々な映像作品に登場しており、名作『壬生義士伝』や『神様のカルテ』などにも出演。彼の演技は多岐に渡り、特に作品選びにおいても広がりを持っている。

人物と趣味

斎藤の特技はピアノと水泳であり、彼の座右の銘は「塩梅」である。俳優としてはピート・ポスルスウェイトを尊敬しており、作家の佐川光晴とは北大の同期で、長い交友関係にある。

斎藤歩の多彩な活動は、演劇のみならず映像にも力を入れており、今後の活躍にも期待が寄せられる。彼の独自の視点と表現力は、多くの観客を魅了し続けている。

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