新しき魂の光と道

FLYING KIDS 2ndアルバム『新しき魂の光と道』：個性輝く楽曲群と進化の跡

1990年12月16日、FLYING KIDSの2ndアルバム『新しき魂の光と道』がビクター音楽産業よりリリースされました。前作から8ヶ月という短いスパンでのリリースは、バンドの勢いと創作意欲の高さを物語っています。

本作は、彼らの音楽的幅広さと実験性を示す、バラエティ豊かな14曲を収録しています。メンバーそれぞれが作曲、作詞に携わっており、FLYING KIDSの個性が存分に発揮された作品と言えるでしょう。

アルバムの楽曲は、バンドのサウンドを支える加藤英彦、丸山史朗、飯野竜彦、そしてボーカルの浜崎貴司の才能が融合した結果であり、彼らの音楽性の多様性を示す好例です。

特に注目すべきは、シングルカットされた楽曲です。3枚目のシングル『心は言葉につつまれて』（作曲：加藤英彦）は、アルバムの中でも特に人気が高く、彼らの代表曲の一つとして知られています。また、4枚目のシングル『新しい方々』（作曲：浜崎貴司）も、アルバムからのシングルカットとして大きな成功を収めました。これらの楽曲は、アルバム全体の雰囲気を代表するだけでなく、バンドの音楽的進化を示す重要な指標となっています。

さらに、アルバムにはメンバーの個性を際立たせる楽曲も収録されています。『マッチョズ宣言』（作詞：FLYING KIDS、作曲：飯野竜彦）では、伏島和雄と飯野竜彦によるユニット「マッチョズ」がボーカルを担当し、独特のユーモラスな世界観を展開しています。『マッチョズのテーマ』（作詞・作曲：丸山史朗、ボーカル：マッチョズ）も同様で、アルバムに独特のアクセントを加えています。また『陸の王者大行進』（作詞：FLYING KIDS、作曲：飯野竜彦・丸山史朗、ボーカル：浜崎貴司とマッチョズ）は、浜崎貴司とマッチョズのコラボレーションによる楽曲で、アルバムのハイライトと言えるでしょう。

これらの楽曲以外にも、『毎日の日々』（作曲：丸山史朗・浜崎貴司）、『するコトダケ』（作曲：加藤英彦）、『体の弱い若者』（作曲：FLYING KIDS）、『長い道のり』（作曲：FLYING KIDS）、『変化の兆し』（作曲：伏島和雄）、『歌の思い出』（作曲：加藤英彦・浜崎貴司）、『大切な人』（作曲：飯野竜彦・浜崎貴司）、『ギターボンゴ』（作曲：丸山史朗・浜崎貴司、ボーカル：丸山史朗）など、多様な楽曲が収録されており、リスナーを飽きさせません。

『炎（ファイヤー）』（作詞・作曲：JIM WILLIAMS・CLARENCE SATCHELL・LEROY BONNER・MARSHALL JONES・RAHPH MIDDLEBROOKS・MARVIN PIERCE・WILLIAM BECK、日本語詞：浜崎貴司）は、カバー曲でありながら、浜崎貴司による日本語詞によって、FLYING KIDSの音楽世界に自然と溶け込んでいます。

『新しき魂の光と道』は、単なる楽曲集ではなく、FLYING KIDSの音楽的探求と成長の軌跡を映し出した、重要な作品です。それぞれの楽曲が持つ個性と、アルバム全体が醸し出す独特の雰囲気は、多くのリスナーを魅了し続けています。このアルバムを通して、FLYING KIDSの音楽的深さと多様性を感じ取ることができるでしょう。

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