飯野竜彦

飯野竜彦（いいの たつひこ）は、1964年1月6日生まれの日本のキーボーディスト、作曲家、編曲家です。東京都杉並区出身で、東京都立富士高等学校、多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻を卒業しています。

彼の音楽キャリアは、多摩美術大学在学中に結成されたバンド、FLYING KIDSへの参加から始まります。卒業後はCM企画制作会社に就職し、CMディレクターとして活躍していましたが、1989年、FLYING KIDSがTBSのオーディション番組『平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国』に出演したことがきっかけで、1990年にCDデビューを果たしました。

FLYING KIDSでの活動を経て、1998年のバンド解散後は、ソロ活動と並行して、数々のアーティストのサポートメンバーとして活躍します。藤井尚之、中島卓偉、アブラーズ（a-bra:z）といった著名なミュージシャンたちのツアーに参加し、高い演奏技術と音楽性を評価されました。また、フジテレビの子供向け番組『ポンキッキーズ』の人気コーナー「爆チュー問題」の音楽制作にも携わっています。さらに、元SPANK HAPPYのハラミドリが主宰する大正・昭和初期歌謡ユニット「チャンチキズ」にも参加するなど、ジャンルを超えた幅広い活動を展開していました。

2007年には、FLYING KIDSが「ライジング・サン・ロックフェスティバル」で再結成を果たし、飯野竜彦は再びバンド活動の中心メンバーとして活躍します。ソロ活動においても精力的に作品を発表し続け、2009年には初のソロミニアルバム『PROTOTYPE#2009』を皮切りに、『NIGHT-NIGHT』『ALIMENTOS SNITCH』『Broken Piano』などのミニアルバムをリリースしています。

大学時代の友人たちと続けていたバンド「雨の日の国道BAND」には2013年からベーシストとして参加。音楽活動は多岐に渡り、武内享が主宰する異色のクラブイベントシリーズ「私立武内高等学校」では校歌の作曲を担当し、音楽教師として授業も担当するなど、独自の活動も展開していました。

2014年には、約30年にわたるFLYING KIDSでの活動を、2014中津川 THE SOLER BUDOKANのステージをもって終了。脱退後は、様々なアーティストのライブサポート、レコーディング、新人アーティストのプロデュースなどを行いながら、ドラマーの清川ワタルとの即興デュオ「Going Something Wrong」でも活動を続けています。

2016年には、FLYING KIDSデビュー前に並行して活動していたバンド「The Parsifal」（ザ・パルジファル）のメンバー6人による同窓会セッションが開催され、そのままレコーディングセッションへと発展。30年ぶりの再始動を果たし、2017年にはアルバム『銀河旋律』をリリース、高円寺JIROKICHIでレコ発ライブを行い、活動を再開しました。

長年にわたる音楽活動の中で、飯野竜彦はキーボーディスト、作曲家、編曲家として確固たる地位を築き、多様な音楽ジャンルを横断する活動で、多くのアーティストや音楽ファンに影響を与え続けています。彼の幅広い活動と、音楽への情熱は、これからも音楽シーンを彩り続けることでしょう。

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