1987年に公開されたアニメ映画『
新メイプルタウン物語 パームタウン編〜こんにちは!新しい町〜』は、テレビアニメの『新メイプルタウン物語』をベースにした劇場用作品です。本作は、愛らしいウサギの少女パティを主人公とし、南国の新しい町、パームタウンへの旅を描いています。この映画では、視聴者がパティと共に、新しい土地での出会いや思い出を通じて成長していく姿に心を動かされることでしょう。
ストーリー概要
物語は、パティが南の国、パームタウンへの船旅を楽しむシーンから始まります。彼女の旅は、親しい友人たちから別れを告げられたメイプルタウンでの思い出を振り返ることからスタートします。パティの期待に胸を膨らませながら、ついに目的地であるパームタウンの姿が視界に広がります。
パティを迎えたのは、彼女の父親の友人であるジェーンでした。ジェーンの案内で港を降りたパティは、初めて目にする町並みや自然に感動。一方で、彼女の大切な荷物が何者かに荒らされてしまい、大変な事態に直面します。これにより、パティは新しい環境における試練を乗り越えることになります。
キャラクター紹介
本作には個性豊かなキャラクターたちが登場します。主人公のパティを演じるのは
岡本麻弥で、彼女の心の葛藤や成長を見事に表現しています。パティの友人たち、ローリィコッカーやヨータ、そして町の住人たちも個性的で、彼らとの関係性が物語を引き締めています。
さらに、人気声優たちが絶妙な演技を披露。ジェーン役を
杉山佳寿子が演じ、他にも多くのキャラクターが物語を彩ります。それぞれの声優によって、キャラクターは生き生きとした存在感を放っています。
制作スタッフ
映画の制作は、
東映動画が手掛けています。監督には
設楽博が名を連ね、彼の温かい視点が物語に色を添えています。脚本は
朝倉千筆が担当し、深みのあるストーリーを構築しました。音楽は
小坂明子によるもので、シーンごとに感情を盛り上げる役割を果たしています。
映像と音楽
本作は、テレビシリーズ『新メイプルタウン物語』の第1話をブローアップし、最終回の回想シーンを再編集して組み込んでいます。これにより、パティの過去が食い違うことなく、ストーリーの中でスムーズに描かれています。上映時の声も使われており、懐かしさを感じさせることでしょう。
場の雰囲気
全体的に明るく、色とりどりの美術デザインが施されており、視覚的にも楽しませてくれる作品となっています。観客はまるでパームタウンを訪れるかのような体験をし、パティとともに彼女の旅を共有し、応援することでしょう。
映像ソフト
この映画は、一度ビデオソフトがリリースされたものの、現在は廃盤となってしまいました。しかし、
2013年にはDVD-BOXに収録されており、ファンにとっては貴重な収蔵品となっています。過去の記憶を大切にしつつ、彼女の新たな冒険を描いたこの作品は、長い間多くの人に親しまれてきました。
『
新メイプルタウン物語 パームタウン編』は、パティの新しい出会いや成長が詰まった感動的な映画です。新しい土地での冒険を通じて、視聴者もパティと共に心の旅を体験することでしょう。