杉山佳寿子

杉山佳寿子

杉山佳寿子（すぎやま かずこ、1947年4月9日生まれ）は、日本の著名な声優、ナレーター、舞台女優であり、現在は大阪芸術大学の教授として後進の指導にも力を入れています。彼女は愛知県名古屋市出身で、「青二プロダクション」に所属しています。また、シンガーソングライターおよび俳優の渋川チワワ氏は、彼女の息子としても知られています。

生い立ち

幼少期の杉山は無口で知られ、時には自閉症の疑いを持たれるほどでした。学校では放課後、一人で遊ぶ姿が目撃されることが多く、図工の授業では暗い色調の絵ばかりを描いていたため、周囲から心配されることもありました。小学2年生の時、地元の話し方教室に通いそこで発声や早口言葉の練習を楽しむことで、徐々に自信をつけていきます。

声優としてのキャリア

中学2年生の時には、彼女がナレーションを担当した中部日本放送のドキュメンタリー作品が文化庁芸術祭で奨励賞を受賞。その後、名古屋女子商業高校を経て上京し、劇団テアトル・エコーの研究生として活動を始めます。1967年には『冒険ガボテン島』で声の仕事に初めて参加。

杉山は1967年からタカラのリカちゃん人形のテレホンサービスではリカちゃん役を担当、これが25年以上にわたる長い仕事のスタートとなります。1974年の『アルプスの少女ハイジ』では主人公のハイジを演じ、この役は彼女の代表作として多くの人に愛されています。また、1972年には『科学忍者隊ガッチャマン』の白鳥のジュン役で、時代のヒロイン的存在としても知られています。

1975年には青二プロダクションに移籍し、以降は多くのアニメーションやゲームに参加。コロ助役を引き継いだ際は、前任者の声を徹底的に研究し、役を掘り下げて自分なりの解釈を加えています。この姿勢は彼女の仕事に対する熱意とプロ意識の表れです。

教育者としての活動

声優としての活動に加えて、杉山は教育者としても貢献しています。大阪芸術大学に教授として迎えられた彼女は、多くの若手声優たちの指導を行っており、2010年には声優アワードの功労賞を受賞しています。2020年にはデジタルアーツ東京と仙台の両校での研究活動も行い、次世代を担う声優の育成に尽力しています。

ハイジのエピソード

『アルプスの少女ハイジ』でのハイジ役は、彼女にとって非常に特別なものであり、今でもその役に対する思い入れが深いと語られています。オーディションでは体調が悪化していたにもかかわらず挑戦し、その声のナチュラルさが評価されて役を獲得。以降もハイジの声を生かした多くのCM出演を果たし、その人気は語り継がれてきました。

趣味や人柄

杉山の声種はメゾソプラノであり、趣味には猫の収集や映画鑑賞などがあります。特に作品作りにおいては、自分の芝居の基礎を築くための努力を惜しまない姿勢があります。暖かい人柄は多くのファンを惹きつけ、共演者からの信頼も厚いです。

今後も杉山佳寿子の活躍が続くことを多くのファンが期待しています。

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