新・猿の惑星

映画『新・猿の惑星』

『新・猿の惑星』（1971年）は、アメリカのSF映画であり、人気のある『猿の惑星』シリーズの第3作です。この作品は、ピエール・ブールの小説を原作とし、物語は未来からやってきた猿たちの運命を描いています。このシリーズ全体で最も評価が高い作品とされており、多くの観客に愛され続けています。

あらすじ

物語は、未来の西暦3955年に起きた、ミュータント人類と猿類との壮絶な戦争によって地球が消滅するところから始まります。主人公であるコーネリアスとジーラは、戦争が始まる直前に知人のマイロと共に宇宙船を利用して地球の崩壊から逃れますが、その宇宙船が時空の変化によって着地したのは現代の地球、1973年でした。

コーネリアスとジーラが乗った宇宙船がアメリカ沖に着水すると、彼らは人間たちに発見されます。人間たちは帰還した宇宙飛行士が猿であることに驚き、アメリカ政府は彼らをロサンゼルス動物園に収容します。そこで動物学者に検査を受けさせられ、ジーラが耐えかねて言葉を発することで事態は一変します。

主要な出来事

ジーラの発言によって明らかになる未来の地球の惨状を警戒したマイロが策を練るものの、不運にも彼はゴリラに襲われて命を落とします。アメリカ政府はコーネリアスとジーラに対して査問委員会を開くことを決定します。そこで夫妻は、自分たちが未来から来たことと人類に対して敵意がないことを証言します。必死に描く未来の文明の危険性が、後に彼らの運命に大きな影響を与えます。

政府の意向により、最終的には夫妻が自由の身となり、人々からの歓迎を受けますが、科学顧問であるハスラインは夫妻に隠された真実があると疑念を抱きます。特に、ジーラが妊娠していることが発覚すると、ハスラインは事態を危惧し、夫妻を尋問することとなります。この過程で彼らの運命が次第に厳しくなり、夫妻が抱える秘密が明らかになります。

結末

ハスラインの計画によって、夫妻の去勢と胎児の堕胎が決定され、急速な状況悪化によって生じる暴力や緊張が描かれます。コーネリアスが誰かを殺め、その後夫妻は逃亡を図りますが、悲劇に見舞われます。最終的には、ジーラとその子供が撃たれ、コーネリアスも命を落とします。その後、心ある人々によってジーラとコーネリアスの遺体は葬られます。

物語の最後には、ジーラが他の猿ともすり替えた子供が登場し、未来の暗示が残されたまま物語は幕を閉じます。このように、『新・猿の惑星』は単なるSF映画に留まらず、人類と倫理、未来への警鐘を鋭く描き出しています。

もう一度検索