新世界 (平原綾香の曲)

平原綾香『新世界』

『新世界』は、平原綾香が2009年にリリースした19枚目のシングルです。前作『朱音 あかね』以来、約3ヶ月ぶりのリリースであり、2009年最初の新曲として注目されました。

楽曲について

表題曲である『新世界』は、アントニン・ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調作品95『新世界より』の第2楽章「Largo」を原曲としています。平原自身がこの美しい旋律に新たな歌詞を書き下ろし、壮大かつ感動的なポップスとして生まれ変わらせました。編曲は、平原のデビュー曲『Jupiter』を手がけた坂本昌之が担当し、原曲の魅力を最大限に引き出しつつ、平原の歌声が映えるようなアレンジが施されています。

「新世界より」を選んだ理由

平原は前年のアルバム『Path of Independence』を、自身の「自立への道」を意味する重要な作品と位置付けていました。その経験を経て、新たな指針としてクラシック・アルバムの構想を抱き、制作に着手。その第一弾として、クラシック音楽をポップスとして再構築した『新世界』が選ばれました。

歌詞制作の苦労

原曲が日本でも広く親しまれているだけに、歌詞の制作は難航し、何度も書き直しが行われたそうです。平原は、原曲の持つ普遍的なメッセージを尊重しつつ、自身の想いをどのように表現するか、試行錯誤を重ねたと語っています。

カップリング曲『AVE MARIA』

カップリングには、ジュリオ・カッチーニ作曲とされる同名楽曲『AVE MARIA』が収録されています。こちらも『新世界』と同様に、平原自身がオリジナルの歌詞を書き下ろし、新たなアレンジを加えています。荘厳な雰囲気はそのままに、平原ならではの解釈が加えられた、美しい仕上がりとなっています。

収録曲

1. 新世界
作詞：平原綾香 / 作曲：アントニン・ドヴォルザーク / 編曲：坂本昌之
2. AVE MARIA
作詞：平原綾香 / 作曲：ジュリオ・カッチーニ / 編曲：坂本昌之
3. 新世界（Inst.）
4. AVE MARIA（Inst.）

収録アルバム

新世界
『my Classics!』
AVE MARIA
『my Classics!』

『新世界』は、クラシック音楽の普遍的な美しさと、平原綾香の類まれなる歌唱力と表現力が融合した、聴く人の心に深く響く作品です。クラシックファンはもちろん、普段ポップスしか聴かないという人にも、ぜひ一度聴いていただきたい名曲と言えるでしょう。

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