新九頭竜橋

新九頭竜橋：革新的な鉄道道路併用橋

福井県福井市を流れる九頭竜川に架かる新九頭竜橋は、北陸[[新幹線]]と福井県道268号福井森田丸岡線を併用する、日本初の鉄道道路併用橋として注目を集めています。福井市上野本町と中藤新保町を結び、地域の交通インフラを大きく向上させる役割を担っています。

新幹線の橋梁と一体化

新九頭竜橋は、北陸[[新幹線]]の九頭竜川橋梁と下部工を共有する構造となっています。新幹線が橋梁の上部を走行し、その両脇に県道路が通るという、非常に効率的な設計です。当初は、県道は新幹線とは別のルートで九頭竜川を渡る計画でしたが、2006年の都市計画変更により、現在の鉄道道路併用橋という形が採用されました。この革新的な設計は、用地取得の効率化や建設コストの削減に大きく貢献しました。

新幹線通過時の風圧の影響も懸念されましたが、福井駅手前で新幹線が減速すること、道路よりも高い位置を新幹線が走行することから、実際には大きな影響はないとされています。

建設と開通

新九頭竜橋の建設は2015年10月に橋脚部から始まり、2018年10月にはカンチレバー工法によって上部工の架設が完了しました。2021年4月中旬には橋桁の閉合式が行われ、2022年10月22日には、新九頭竜橋を含む福井森田丸岡線（福井市上野本町 - 同市寺前町間）の1.6km区間が先行開通しました。道路橋の名称は、地元住民からの意見も参考に「新九頭竜橋」と決定されました。

多様な用途と受賞

新九頭竜橋は、単なる交通インフラにとどまらず、地域の活性化にも貢献しています。2024年3月31日に開催された「ふくい桜マラソン2024」では、フルマラソンコースの一部として利用され、多くのランナーが新九頭竜橋を渡りました。これは福井県初のフルマラソン大会であり、新九頭竜橋はその象徴的な存在となっています。

その優れた設計と技術は高く評価され、2023年度には土木学会田中賞作品部門、プレストレストコンクリート工学会賞（作品賞）を受賞するなど、数々の賞に輝きました。

関連情報

新九頭竜橋は、利根川橋梁（首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス）など、他の鉄道道路併用橋の建設にも参考となる事例として注目されています。また、タカラトミーが発売した「W7系北陸[[新幹線]]かがやき鉄道道路併用橋セット」にも、新九頭竜橋がモデルとして採用されています。さらに、京福バスの路線変更により、新九頭竜橋を経由する路線も増えています。

新九頭竜橋は、単なる橋梁ではなく、地域社会に貢献するランドマークとして、今後もその役割を担っていくことでしょう。

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