新営駅

新営駅：台湾台南の交通要衝

新営駅（しんえいえき）は、台湾南部の主要都市である台南市新営区に位置する駅です。台湾鉄路管理局（台鉄）の縦貫線と、かつては砂糖輸送で活躍した台湾糖業鉄道（台糖）の八翁線が乗り入れています。新営区の中心駅として、旧台南県時代から県/市政府の庁舎（民治市政中心）所在地であり、多くの列車が停車する交通の要衝です。かつては旧台南州新営郡（現在の新営、塩水、白河、柳営、後壁、東山）と、温泉地として名高い関子嶺温泉方面への重要なルートを担っていました。

歴史

新営駅は、1901年（明治34年）12月16日に台湾総督府鉄道の新営庄停車場として開業しました。その後、1909年（明治42年）には塩水港製糖株式会社による新営庄-塩水港（現在の塩水）間の路線が開業。これらの路線は、戦後、台湾糖業に引き継がれました。1920年（大正9年）には、駅名が新営駅に改称されました。

1944年（昭和19年）には、明治製糖株式会社が新営（北新）-烏樹林-番社（東山）間の路線を開業。これもまた戦後に台湾糖業が引き継ぎました。しかし、戦時中の空襲により、旧塩水港製糖の駅舎が大きく損傷し、戦後、現在の位置より南に50メートル移転し再開業しました。1979年には台湾糖業の旅客輸送が廃止されましたが、2017年10月14日に台湾糖業鉄道八翁線の一部の列車が再び乗り入れ、旅客輸送が再開されました。また、2013年5月30日にはIC乗車カードが利用可能になり、2019年1月30日には後站（東口）駅舎が共用開始されました。

駅構造

現在の新営駅は、島式ホーム2面4線を有する地上駅です。駅構内には地平島式と単式の複合型ホームが存在します。また、台湾鉄路管理局の駅の南側には、廃止された台湾糖業鉄道新営駅の駅舎が残されており、駅裏側には、同じく台糖の北新駅のホームが残されています。これらの遺構は、かつての鉄道の隆盛を物語る貴重な証拠となっています。

利用状況

新営駅は、台南市北部の重要な駅として、多くの利用者に利用されています。詳細な年別の利用状況は別途資料を参照ください。

駅周辺

新営駅周辺には、以下の様な施設があります。

台南市政府民治市政中心（旧台南県庁舎）
台南市政府警察局
新営区公所
関子嶺温泉（バスで約30分）
新営製糖工場
国立新営高級中学
国立新営高級工業学校
南光高級中学
興国高級中学
中興駅 (台南市)：新営糖廠内に設置された台糖トロッコ観光列車八翁線の始発駅
台南市新営区公誠国民小学

これらの施設は、新営駅が地域において重要な役割を果たしていることを示しています。

隣の駅

台湾鉄路管理局縦貫線南段における新営駅の隣の駅は、以下の通りです。

後壁駅 - 新営駅 - 柳営駅

廃止された路線

新営駅に関わるかつて存在した台湾糖業鉄道の路線は、以下の通りです。

烏樹林線
布袋線
* 学甲線

これらの路線は、現在は廃止されていますが、当時の産業と生活を支えた重要な役割を担っていました。

まとめ

新営駅は、台湾の鉄道史において重要な位置を占める駅です。開業から現在に至るまで、地域の発展に大きく貢献してきました。現在は、台湾鉄路管理局と台湾糖業鉄道の駅として、多くの人々に利用されています。駅周辺には、行政機関や学校、観光スポットが点在しており、地域の中心としての役割を担っています。この駅は、歴史と現代が交錯する、魅力的な場所と言えるでしょう。

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