新宿タイガー

新宿タイガー：新宿の街を彩る異色の存在

新宿タイガー、本名原田吉郎は、1948年生まれの元新聞配達員です。彼は新宿の街で、タイガーマスクの面と派手な衣装を身につけた独特なスタイルで知られています。その姿は、「新宿タイガーさん」「タイガーマスクおじさん」「歌舞伎町のタイガーマスク」など様々な愛称で親しまれています。

その独特なスタイル

新宿タイガーは、歌舞伎町の稲荷鬼王神社の祭りでタイガーマスクのお面を大量に購入したことをきっかけに、このスタイルを始めました。安価な服や原色の衣装、カーリーヘアのかつらを身につけ、時にはタイガーマスク以外の面や花、ぬいぐるみも身につけます。季節によって変化する彼のファッションは、新宿の街の風景の一部となっています。

新聞配達員としての顔

以前は朝日新聞の販売店に勤務し、新宿三丁目を担当していました。新聞配達だけでなく集金も行い、その際も派手なデコレーションを施した自転車に乗り、ラジカセから演歌を流しながら街を駆け抜けました。仕事中もこのスタイルを貫き、映画館やゴールデン街、喫茶店などにもこの姿で現れます。しかし、素顔を隠すことには固執しておらず、酒席や取材ではお面を外すこともあります。

映画への愛

大の映画好きで、新宿の映画館で上映される映画はほぼ全て鑑賞しています。多い日には1日に数本の映画を鑑賞することも。映画に没入するため、座席は常に最前列の中央と決めています。映画文化の継続を願い、基本的に映画館でチケットを購入しますが、DVDで鑑賞することもあります。

行動範囲と心の師

新宿を中心に、池袋、原宿、渋谷、日比谷、銀座などにも出没します。特に新宿界隈の映画館や、映画関係者が集まるゴールデン街、新宿三丁目のクラブ「ローリング・ストーン」によく姿を現します。ローリング・ストーンズのファンとしても知られています。心の師には、「スーパーマン」「ブルース・リー」「ジェームズ・ボンド」、ミューズ（女神）には「マリリン・モンロー」「オードリー・ヘプバーン」「エリザベス・テイラー」「イングリッド・バーグマン」を挙げています。人生のテーマは「シネマ、美女、夢、ロマン、酒」です。

生い立ちと活動のきっかけ

1948年に長野県で生まれ、大学進学を機に上京。当初は新聞奨学生として働きながら大学に通いましたが、2年で中退。その後も新聞配達を続けました。1977年、夜店で売られていたお面を見て「少しでも新宿が明るくなれば」とタイガーマスクのお面を付け始めたと語っています。勤務先の公式サイトでは、彼の活動のきっかけや、お面を被っている理由、子供の頃憧れていたヒーローなどが紹介されています。

メディアへの登場

タワーレコード新宿店のオープン時とリニューアル時にポスターに起用されたほか、2019年にはドキュメンタリー映画『新宿タイガー』が公開され、彼の魅力が広く知られるようになりました。この映画には、寺島しのぶがナレーションを担当し、八嶋智人や渋川清彦らも出演しています。

新聞配達からの引退

2020年2月、長年続けてきた新聞配達員を引退しました。本人は続けたかったものの、高齢を理由に引退を勧められたとのことです。現在は集金作業に携わっています。

メディア出演

テレビドラマ「ライオン丸G」「湯けむりスナイパー」などに出演しており、映画では「その男、エロにつき アデュ〜! 久保新二伝」や自身のドキュメンタリー映画「新宿タイガー」にも出演しています。

関連人物と情報発信

映画関係者の大根仁氏とは親交があり、ドラマ出演のきっかけとなりました。また、キャンディ・ミルキィ、メリーさん、河原町のジュリー、広島太郎、宮間英次郎、安穂野香など、他の個性的な人物とも関連付けられることがあります。公式サイトやYouTube、TikTokなどのSNSで情報発信も行っています。


新宿タイガーは、その独特なスタイルと生き方で、多くの人々を魅了し続けています。彼の存在は、新宿という街の多様性と魅力を象徴する一つと言えるでしょう。

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