新宿暴走救急隊

新宿暴走救急隊

『新宿暴走救急隊』は、2000年10月14日から12月16日まで、日本テレビ系列で放送されたテレビドラマです。この作品はお笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号が初めて主演する役所でもありました。物語は、元暴走族でありながら人情に厚い救急隊員の2人が中心となり、型破りな活躍を描くヒューマンコメディとなっています。

番組の特徴

本作は単なるコメディではなく、医療や救急に関する教育的要素も含んでいます。『伊東家の食卓』や『特命リサーチ200X』のように、視聴者が日常生活で活用できる応急処置のトピックが毎回エンディングで解説されていました。救命現場の緊張感を描写しつつも、ユーモラスなストーリー展開で視聴者を楽しませることに成功しています。

さらに、劇中では人間の体に関する異常の仕組みと対処法についても詳しく説明されるため、単にエンターテインメントとして楽しむだけでなく、実用的な知識も得ることができます。

制作と協力

本作品は東京消防庁の協力を得ていないため、劇中に登場する救急車や消防士の服装などには消防署名が記載されることに留まり、通常の救急隊の編成とは異なる形が取られています。通常であれば3人で構成される救急隊ですが、本作では2人の隊員、轟五郎と郷秀樹のみが救急車に乗るストーリーが展開されています。これにより、物語に特異なダイナミクスが生まれ、二人の個性を際立たせています。

キャラクターとしては、轟五郎役を演じた田村淳と郷秀樹役の田村亮が共演し、その間にある兄弟愛や友情などのドラマも興味を引きました。他にも看護学生の妹、轟麻里や他の消防隊員たちが物語を彩る重要な役割を果たします。

主題歌とエンディング

オープニングテーマにはロンドンブーツ1号2号の「岬」が使用され、エンディングではhiroの「Treasure」が流れます。また、各話ごとに応急処置の方法が解説されるスタイルも特徴で、視聴者に実践的なアドバイスを提供しました。

放送前のエピソード

放送開始直前に発表されたタイトルロゴが赤十字を模していたことから、赤十字の目的外使用が問題視され、番宣CMではデザインが変更されるなどの工夫も見られました。打ち合わせ段階では主演の田村淳がドラマの制作を渋り、周囲からの圧力によって参加することになったと後に語っています。

最後に

『新宿暴走救急隊』は、コメディと教育が見事に融合した作品で、放送終了後も観客の記憶に残り続けています。医療知識と笑いが同時に楽しめるこのドラマは、当時の新しい試みとして高く評価されたことでしょう。

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