新川橋 (吉川市)

新川橋の詳細

新川橋（しんかわばし）は埼玉県吉川市に位置し、大字川藤と大字須賀の間を流れる中川に架かる橋です。この橋は、市道1-979号線の一部であり、地域住民にとって重要な交通路として機能しています。

橋の概要

新川橋は中川の河口から約32.4kmの地点にあり、長さ89.30メートル、幅11メートルという2径間鋼鈑桁橋です。橋のデザインは黄系の塗装が施されており、その特長的な外観は地域のランドマークとなっています。歩道は橋の下流側にのみ設けられており、多くの歩行者が利用する安全な空間を提供しています。また、西詰めは丁字路として構成されており、交通の便も考慮されています。

この橋は、大字須賀や大字川藤、さらには大字川野の一部を結ぶ唯一の交通手段として重要な役割を果たしています。橋の東詰には、東京都道・埼玉県道67号葛飾吉川松伏線が通っており、新川橋交差点が設置されています。将来的には、建設が進行中の東埼玉道路へのアクセスに伴い、大幅な改修や架け替えが検討されています。

橋の諸元

• - 道路区分: 市道（吉川市道1-979号線）
• - 橋長: 89.3メートル
• - 支間割: 44.1メートル + 44.1メートル
• - 形式: 連続鋼箱桁
• - 着工: 1984年（昭和59年）
• - 完成: 1988年（昭和63年）
• - 開通: 1990年（平成2年）4月16日
• - 管理者: 吉川市
• - 車道: 片側1車線

橋の歴史

新川橋の場所には以前から渡船場が存在しました。江戸時代後期には、川藤村の「榎戸渡し」や須賀村の「せきの渡し」といった渡船場が地域住民の生活を支えていました。しかし、1915年から1928年にかけて行われた河川改修により、古利根川の流れが変更されました。その結果、一部の地域が右岸側に孤立してしまうこととなり、その住民の往来を支えるために新しい交通手段の必要性が高まりました。

そのため、河川改修事業の一環として、新川橋の建設が行われました。1946年の航空写真からも橋の存在が確認できます。新川橋自体は、1984年にその着工が始まり、1990年に正式に開通しました。これにより、当地域の交通インフラが大きく改善されました。

周辺環境

新川橋の左岸側には住宅地が広がり、右岸側は市街化調整区域で農地が多く見受けられます。右岸では堤防の築造や河川区域の拡張などが行われており、それに伴い道路改修も進められています。また、橋の上流には古利根川と庄内古川の合流点、下流には新方川と中川の合流点が位置しています。

周辺には、香取神社や曹洞宗の東泉寺、緑地「よこまちの杜」などがあります。また、地域特産品を紹介する「吉川市コーナー」を設けているコンビニエンスストアもあり、地元住民や訪問者に親しまれています。

このように、新川橋は単なる交通手段ではなく、地域の文化や歴史を体現した重要な施設として長い時間を経て人々の生活に寄与しています。

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