新幹線公安官

新幹線公安官

『新幹線公安官』（しんかんせんこうあんかん）は、1977年8月から同年10月、そして1978年4月から9月まで、テレビ朝日系列で放送されたサスペンスドラマです。このドラマは、東海道・山陽[[新幹線]]を管理する旧日本国有鉄道公安本部新幹線公安室に所属する職員たちの日常と事件を描いた物語です。

放送の詳細

番組は、第一シリーズが毎週火曜日の20:00から20:54まで、第二シリーズは毎週月曜日の21:00から21:54まで放送されました。特に、第二シリーズでは舞台が新幹線だけでなく、在来線やローカル線にも広がり、物語の幅が広がりました。

登場人物

物語には印象的なキャラクターたちが登場します。まず、公安官の久我昭（演 - 西郷輝彦）は直情的で、事件解決に情熱を注ぎます。さらに、丸山梢（演 - 坂口良子）は第一話のみの登場ですが、司令官としてのしっかりとした姿勢が目立ち、彼女の姉である丸山公安官が殉職するシーンは観る者に強い印象を与えます。その他、主任公安官の乾信三（演 - 中谷一郎）、公安官の桐山俊作（演 - 大坂志郎）、佐々木弘（演 - 竹村洋介）など、多彩なキャラクターたちが事件解決に奮闘します。また、丸山公安官の家族も物語に絡む重要な存在で、彼の妻、丸山年子（演 - 篠ヒロコ）や息子の丸山太郎（演 - 谷村隆之）も登場し、彼らのドラマも描かれています。

制作背景

このドラマは、過去に放送された『鉄道公安36号』の新装版として紹介されています。プロデューサーの桑原秀郎氏は、従来の内容を踏襲するだけではなく、時代の進化に寄り添った新しい物語を提供することを意識して制作したそうです。新幹線の発車シーンなどは実際の駅構内でのロケ法を取り入れ、リアリティを追求しました。ただし、新幹線の車内シーンでは1975年の映画『新幹線大爆破』で使用されたセットが利用されました。

放送局と再放送

このドラマはテレビ朝日を中心に多くの地域で放送されましたが、当時の国鉄の協力のもとで制作されたため、リアルな鉄道のシーンが多く見られました。地上波での再放送については明確ではありませんが、2018年には東映チャンネルでシリーズ全37話が放送されています。また、2023年からはYouTubeの「東映シアターオンライン」にて第1・2話が常時無料配信されることが発表されました。

関連作品

『新幹線公安官』の後、鉄道公安の世界を舞台にした別のドラマ『鉄道公安官』も放送され、こちらは主にコミカルな要素を強調した作風となっています。さらに、1963年から放映された『鉄道公安36号』など、鉄道をテーマにした作品はその後も多くの影響を与えています。

まとめ

『新幹線公安官』は、サスペンスの要素が強く、鉄道のリアルな現場を背景にした人間ドラマを描く作品として、多くの鉄道ファンやドラマファンに愛されました。その魅力は制作当時の新幹線の活躍を見せつつ、公安官たちの葛藤や絆を表現することで、視聴者に深い感動を与えました。

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