新書漢文大系

『新書漢文大系』は、明治書院から出版されている中国古典の入門に最適な叢書です。これは、同社から刊行されている本格的な叢書『新釈漢文大系』を、より手軽に、より分かりやすく編集した新書版として位置づけられます。

概要

『新書漢文大系』は、新書判というコンパクトなサイズで、手軽に手に取れるように工夫されています。装丁は並製で、カバーがかけられています。内容は、『新釈漢文大系』のエッセンスを凝縮し、中国古典の世界への入り口として最適です。

特徴として、総ルビ付きの書き下し文と、現代語訳である通釈が対応するように配置されている点が挙げられます。これにより、原文と解釈を照らし合わせながら、スムーズに読み進めることができます。また、単なる語句の解釈にとどまらず、作品の背景や成立事情、歴史的な context などについても丁寧に解説されているため、より深く理解を深めることができます。

出版の経緯

『新書漢文大系』は、初版が1996年に全10巻で刊行されました。その後、2002年からは新版として、大幅に内容を拡充し、全40巻で刊行が開始されました。新版では、初版の10巻に加え、新たに30巻が追加され、より幅広い作品が網羅されるようになりました。新版の刊行は2019年に完了し、現在では全40巻が揃っています。

『新釈漢文大系』との関係

『新書漢文大系』は、『新釈漢文大系』を基に作成された新書版です。より専門的な研究にも対応できる詳細な注釈や解説を特徴とする『新釈漢文大系』に対し、『新書漢文大系』は、重要な部分を抽出し、より分かりやすく、よりコンパクトにまとめることで、漢文に初めて触れる読者や、手軽に古典に親しみたい読者にとって最適な入門書となっています。

『新書漢文大系』は、中国古典の世界への扉を開き、その奥深さを体験するための最適なガイドとなるでしょう。

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