新海底軍艦

新海底軍艦（しんかいていぐんかん）

『新海底軍艦』は、映画『海底軍艦』を元にしたオリジナルビデオアニメーション（OVA）で、初めて1995年に公開されました。この作品は旧作とは異なるデザインと設定が特徴で、旧日本海軍が設計した大型の万能艦が繰り広げる物語が描かれていますが、ストーリーの内容は小説や映画版の『海底軍艦』とは無関係です。今作では、特に「羅号」という海底軍艦が重要な役割を果たします。

作品の背景と制作

『新海底軍艦』は、1995年に第1話「滅亡へのゼロアワー」が公開され、1996年に第2話「メモリー・オブ・オーシャン」が続けてリリースされました。しかし、当初予定されていた第3話以降の制作は行われず、結果的に物語は未完結のままとなっています。このOVAはアメリカでも『Super Atragon』というタイトルでビデオ販売され、国際的にも知られるようになりました。

ストーリー概要

物語の舞台は1945年の太平洋戦争末期。日本海軍は「羅号」という名の巨大な海底軍艦を開発し、地上の人々とは異なる超科学的な技術を搭載しています。この「羅号」は、同じ力を持つアメリカの海底軍艦「リバティー」との激しい戦闘の末、共に海に沈んでしまいます。物語は、その50年後、南極で現れた謎の円柱から始まります。

円柱を調査するために派遣された国連軍士官・有坂剛は、円柱からの攻撃を受け、意識を失います。目を覚ました彼を救ったのは、沈没したはずの「羅号」でした。物語は、剛が「羅号」の乗組員として地上人と地空人との戦闘に挑む様子を描きますが、最終的にどのように決着がつくのかは観る者の想像に委ねられる形で終わります。

登場人物の紹介

この作品には多様なキャラクターたちが登場します。主なキャラクターとして、有坂剛は国連軍に所属し、円柱の調査に参加する青年です。彼は物語を通じて他のキャラクターたちとともに成長していきます。

アネットは地空人という異星人の少女で、初めは地上人を絶滅させるために派遣されましたが、仲間たちの優しさに触れ、心情が変わる複雑なキャラクターです。彼女は剛への好意も抱きながら、地上を守るために奮闘します。

アブトゥーもまた、地空人の一員として登場し、地上人を敵視する一方で、彼女自身が抱える葛藤が物語に深みを与えています。

隠れた力を持つ影山貢と、彼の友です日向真鉄、彼らがいかにして「羅号」を再び立ち上げるかという話も見どころです。

まとめ

『新海底軍艦』は、アクションとドラマが組み合わさった作品で、キャラクターたちの感情や成長が丁寧に描かれています。未完結の物語であるため、視聴者に想像力を掻き立てる要素が多く、そこに魅力を感じるファンも多いことでしょう。本作のハードな設定と独自の視点から描かれた恋愛模様は、魅力的な作品となっています。

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