新潟市音楽文化会館

新潟市音楽文化会館

新潟市音楽文化会館は、新潟県新潟市中央区の白山公園内に位置する、音楽および舞台芸術のための公立施設です。市民の文化活動を支える拠点として、ホールと複数の練習室を備えています。施設は新潟市が所有しており、その運営管理は指定管理者である公益財団法人新潟市芸術文化振興財団が担っています。開館当初から「音文（おんぶん）」という親しみやすい愛称で広く市民に呼ばれています。

設立の背景

会館設立の背景には、1960年代後半の新潟市における文化振興への強い意欲があります。1964年の新潟国体成功と新潟地震からの復興を経て、市は文化都市としての発展を目指し、1968年には全国に先駆けた「新潟市スポーツと音楽都市宣言」を行いました。

しかし当時、市内に本格的な公営ホールは限られており、音楽をはじめとする文化活動の振興にとって十分な環境とは言えませんでした。こうした状況から、市内の音楽愛好家や様々な芸術団体からは、気軽に練習や発表ができる新たな施設の建設を求める声が高まり、設立への機運が高まりました。

建設と開館

市民の要望を受け、新潟市は音楽施設の建設計画を進め、かつて市営武道場があった昭和大橋西詰の敷地に建設を決定しました。1976年9月18日に着工し、1977年11月に竣工、開館しました。開館以来、主にアマチュアによる音楽・舞台芸術活動の練習や発表会の会場として、またプロの演奏会やイベントなども開催される場として、多くの市民に利用されています。

施設構成と変遷

館内はホールと多数の練習室で構成されています。開館当初、1階には武道場が併設されていましたが、これは建設前の市営武道場の代替として一時的に設けられたもので、1983年に新たな武道場が鳥屋野総合体育館に整備されたのに伴い、順次練習室へと改修されました。現在、1階に4室、2階に9室の合計13室の練習室があり、多様なジャンルの練習に対応しています。1階には、洋楽用、能楽用、大音量対応の練習室などがあります。

3階にあるホールは、530席（固定席525席、車椅子席5席）の座席数を持ち、残響調整設備を備えた多目的ホールとして設計されています。開館当時は小規模な芸術活動が中心だったため適切な規模でしたが、後に団体活動の規模拡大などにより、より専門的で大規模なホールの必要性が認識されるようになりました。これに応える形で、1998年に新潟市民芸術文化会館（りゅーとぴあ）が開館し、専門ホールの役割を担うことになりました。音楽文化会館もりゅーとぴあの開館以降、白山公園内の文化施設群の一員として位置づけられています。また、2000年には大規模な改修工事が行われ、耐震性の強化やバリアフリー対応が進められ、利用者の安全と利便性が向上しました。

白山公園内の周辺施設

新潟市音楽文化会館は、白山公園内に集まる多くの文化・スポーツ施設の一つです。公園内や周辺には、白山神社、新潟県政記念館、新潟市民芸術文化会館（りゅーとぴあ）、新潟県民会館などがあります。

アクセス

当会館へは、以下の交通機関が利用できます。

JR越後線 白山駅より、徒歩約15分。
BRT萬代橋ラインの市役所前停留所から、徒歩約5分。
* 新潟駅万代口からタクシーで約10分。バスも利用可能です。

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