新特急郵便

新特急郵便は、日本郵便が提供していた特殊な郵便サービスの一つで、速達性を重視したサービスでした。このサービスは、原則として午前中に差し出された郵便物を、その日の17時頃までに配達することを目標としていました。

対象となる郵便物は、定形郵便物または定形外郵便物で、大きさは長さ60cm以内、長さ・幅・厚さの合計が90cm以内、重量は4kg以下という制限がありました。また、書留として取り扱うことも可能でした。

新特急郵便は、特定の地域内でのみ利用可能でした。具体的には、札幌市内（南区の一部を除く）、東京都区内、名古屋市内、大阪市内、福岡市内（島しょ部を除く、引受は中央区及び博多区に限る）が対象地域でした。これらの地域内であれば、郵便局の窓口などで差し出すことができましたが、差出時間については窓口によって異なっていたため、注意が必要でした。

サービスを利用するためには、事前の登録と継続的な利用が条件となっていました。料金は2019年10月以降、834円でした。ただし、日曜日、祝日、および1月2日・3日は取り扱いがありませんでした。

新特急郵便は、2023年3月をもってサービスを終了しました。

かつては、地域相互間サービスや新超特急郵便といったサービスも存在しましたが、これらのサービスは不採算を理由に廃止されています。

地域相互間サービスは、航空機や新幹線を利用して、取扱地域相互間を結ぶサービスで、民間のハンドキャリー便に相当するものでした。しかし、受付時間帯が限られるなど利用が伸びず、2001年度には赤字を計上し、廃止されました。

新超特急郵便は、電話で集荷を申し込み、バイクを使って集荷し、3時間以内に配達を行うサービスで、民間のバイク便に相当するものでした。しかし、利便性が低く、利用が低迷し、2001年度には多額の赤字を計上して、廃止されました。

新特急郵便の歴史は以下の通りです。

1985年7月 - 東京都23区、10月 - 大阪市で試行開始
1986年11月 - 大阪市隣接の11市で開始
1987年10月 - 名古屋市で開始
1989年6月 - 福岡市および札幌市で開始
1997年8月 - 地域相互間サービスおよび新超特急郵便を開始
2003年3月 - 地域相互間サービスおよび新超特急郵便を廃止
2023年3月 - 新特急郵便のサービスを終了

関連情報として、郵便、バイク便などが挙げられます。

詳細については、以下の外部リンクを参照してください。

新特急郵便 - 日本郵便株式会社

もう一度検索