新竹取物語

新竹取物語の魅力と続編

『新竹取物語』は、ビクター音楽産業から1984年に登場したアドベンチャーゲームです。このゲームは、その独自のテキストアドベンチャー形式と多彩なコマンド入力方法で、当時のプレイヤーに新しい体験を提供しました。また、1988年にはファミリーコンピュータ用として『かぐや姫伝説』というタイトルで移植されました。

ゲームの特徴

本作は、プレイヤーに「かぐや姫」を発見することを目指させるストーリー展開が大きな魅力です。ゲームを開始する際、主人公の性別を選ぶことができ、選んだ性別によってストーリーが異なる展開を迎えるのも特徴の一つです。特に女性を選んだ場合には、催眠術によって無理やり男性としての役割を押し付けられるというユニークな設定があります。

さらに、プレイヤーには入力を通じてスコアが付けられ、得点を上げることで、ストーリーの展開やエンディングが多様になる仕組みが取り入れられています。たとえば、プレイヤーは初めて所持するアイテムとして鞭とローソクを持っており、これが物語の進行にさまざまな影響を及ぼします。こうしたゲームの構造は、プレイヤーに繰り返し遊んでもらうための工夫がなされています。

難易度と操作性

『新竹取物語』は、特異な点として、難易度選択が可能な3段階の設定が特徴です。このため、初めてアドベンチャーゲームを楽しむ層から、ベテランまで楽しめる内容となっています。テキストの入力方法もカタカナ・ローマ字・英語の3通りから選択できるため、幅広いプレイヤー層に対応している点も評価されています。

他機種版『かぐや姫伝説』の変更

ファミリーコンピュータ版『かぐや姫伝説』では、コマンド入力方式が選択式に変更され、より直感的な操作が可能になりました。この変更により、多くのプレイヤーがより親しみやすくなったと評判です。

スタッフと評価

このゲームの制作には、プロデューサーの本多慧氏、原作を手掛けた松本貢氏、アートディレクションを担当した富沢千夏氏など、多くの才能が結集しています。リリース当初からの評価も高く、特に、周回プレーをすることでスコアアップ方法を学ぶという点が評価されました。ライターの佐々木潤氏は、プレイヤーが一度エンディングを迎えた後でも楽しめる要素があると述べています。

ファミリーコンピュータ版についても、いくつかのゲーム誌でのレビューで良好な評価を得ており、その中には「ちょっとアブナイ感じのゲーム」と形容されるように、プレイする上での刺激があるという評価も存在します。

続編「新玉取物語」

1987年に発売された『新玉取物語』では、プレイヤーはかぐや姫の要望に応じて「五色の玉」を集めるという新たなストーリー展開が楽しめます。このゲームでは、開始時にプレイヤーが年齢を入力すると、その年齢に応じてメッセージが変化するというインタラクティブな要素も追加されています。コマンド入力方式も前作のテキスト入力から選択式に変更され、さらに遊びやすさが向上しました。

まとめ

『新竹取物語』はその独特なゲームデザインと多様なエンディングにより、アドベンチャーゲームの中でも特に印象深い作品です。続編の『新玉取物語』も新しい要素を持ちながら、ファンに支持され続けています。これらの作品を通じて、多くのプレイヤーが独自の冒険を楽しめることが期待されます。

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