新糸満造船

新糸満造船株式会社の概要と特徴

新糸満造船株式会社は沖縄県糸満市に本社を構え、主に造船や船舶修繕を行う企業です。糸満港に位置する造船所は、最大収容能力が2,000GTとなっており、地域内の旅客船や貨物船、作業船、さらには官公庁船に至るまで、幅広い船舶の定期検査や修繕業務を提供しています。

歴史的背景

同社の歴史は1953年に遡り、当初は個人事業として糸満造船が設立されました。その後、1966年には株式会社として組織変更され、糸満造船株式会社となります。1973年に新糸満造船株式会社へと事業の承継が行われ、その後2006年に新工場に移転し、シンクロリフトシステムを導入しました。新しい工場は、沖縄の離島航路船について、これまでは本土の造船所に依存していた定期検査のニーズを地域内で解決するために設立されたものです。

設備の特徴

新糸満造船の特徴的な設備としては、船体を上下させるための昇降装置「シンクロリフト」が挙げられます。これは国内最大の揚降能力を持ち、船舶の入れ替え作業を効率的に行うことができる画期的な設備です。シンクロリフトによって、入渠する船は水中から水平な状態で陸上へと持ち上げられ、その後目的の位置まで牽引されます。これにより、従来の引き揚げ船台やドックでは実現できなかった迅速な上下架が可能になります。

主な設備

• - 船台・修繕ドック

- No1: 長さ84.9m × 幅25m / 収容能力2,000GT
- No2: 長さ84.9m × 幅25m / 収容能力999GT

• - シンクロリフト

- 揚降能力5,000GT

• - 係船岸壁・桟橋

- 1号: 長さ100.0m × 深さ5.5m / 係船能力2,000GT
- 2号: 長さ90.0m × 深さ5.5m / 係船能力2,000GT
- 3号: 長さ90.0m × 深さ4.0m / 係船能力500GT

このように新糸満造船株式会社は、専用の設備を持つことで、業務の効率化と作業環境の改善を図りながら、地域の船舶ニーズに貢献しています。

まとめ

新糸満造船株式会社は、沖縄において造船業の発展に寄与する大きな役割を担っています。高い技術力と先進的な設備を兼ね備え、地域密着型のサービスを提供し続ける同社は、今後もさらなる成長が期待される企業です。

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