新義州特別行政区

新義州特別行政区とは

新義州特別行政区は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）が、中国との国境に位置する新義州市周辺に設置した特別行政区です。この地域は、かつて平安北道に属していましたが、2002年4月に、金正日総書記の主導により、市場経済の試験導入を目的として設立されました。

特徴

この特別行政区には、約50年にわたる広範な自治権が与えられており、それは自主立法権、自主司法権、そして自主行政権という、一国二制度に近い高度なものでした。北朝鮮が経済改革に乗り出す意欲を示した象徴的な出来事として、当時大きな注目を集めました。

しかし、初代行政長官に就任した中国系オランダ人実業家の楊斌が脱税などの容疑で中国政府に拘束されたことにより、この計画は事実上頓挫してしまいます。

凍結と再開

行政区は凍結状態となり、長らく目立った動きはありませんでした。しかし、2011年からは、中国が同行政区の一部であった威化島に限定して、経済協力を再開しました。

新義州国際経済地帯への移行

2014年7月23日、この特別行政区は「新義州国際経済地帯」へと移行することが発表されました。これは、新たな経済協力の形を模索する動きと見られています。

新義州特別行政区の範囲

この特別行政区は、以下の地域を含みます。

新義州市

関門洞、本部洞、新元洞、駅前洞、青松洞、芹花洞、白沙洞、白雲洞、彩霞洞、5・1洞、鴨江洞、南上洞、南西洞、南中洞、南下洞、改革洞、解放洞、平和洞、敏浦洞、南松洞、新南洞、新浦洞、水門洞、南敏洞、東下洞、東中洞、東上洞、親善1洞、親善2洞、紡織洞、麻田洞、下端里、上端里、多智里、城西里、仙山洞の一部、烟下洞の一部、送鷴洞の一部、柳上1洞の一部、蓮上1洞の一部、白土洞の一部、土城里の一部、柳草里の一部

義州郡

西湖里、弘南里の一部、台山里の一部

塩州郡

多獅労働者区の一部、石岩里の一部

鉄山郡

梨花里の一部、錦山里の一部

関連項目

朝鮮八道
平安道
二十三府制
平安北道 (日本統治時代))

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