新那加駅

はじめに

新那加駅（しんなかえき）は、岐阜県各務原市にある名古屋鉄道各務原線の駅です。駅番号はKG10が付与されています。かつては日中の列車が当駅で種別変更を行う運行上の拠点の一つとして機能していましたが、その役割は変わっています。また、過去には駅に隣接して那加車庫が存在した歴史も有しています。

歴史

当駅の始まりは、1926年（大正15年）に各務原鉄道が開業した際に設置された各務野駅にさかのぼります。同年中には現在の駅名である新那加駅に改称されました。事業主体が名岐鉄道を経て名古屋鉄道へと移行し、1935年（昭和10年）からは名鉄の駅となります。駅に併設されていた那加車庫は、1964年（昭和39年）にその役割を終え廃止されました。駅機能に関しては、1971年（昭和46年）に駅ビルが竣工し、ビル内の名鉄ストア（後のパレマルシェ）が駅業務を代行する時期がありましたが、1985年（昭和60年）に委託は解消されています。現在の地下駅舎は1987年（昭和62年）に完成しました。駅ビルは2000年（平成12年）に閉店し、その後解体されています。駅名の表記は、旧字体から現在の「新那加駅」に2005年（平成17年）に改められました。交通系ICカードはトランパス、そしてmanacaが順次導入されています。近年では、2024年（令和6年）6月29日をもって終日無人駅となりました。

駅構造

新那加駅は、6両編成に対応した1面2線の島式ホームを持つ地上駅です。現在は駅集中管理システムが導入されており、無人駅として運用されています。無人化される直前の2024年6月28日までは、各務原線内では唯一の有人駅でした。改札口は地下1階に設けられており、自動券売機や自動精算機が設置されています。ホームと改札階は階段に加えエレベーターでも連絡しており、2020年（令和2年）に完了したバリアフリー化工事により整備されました。この工事では、視覚・聴覚障碍者向けの設備や列車接近放送なども導入されています。駅の下を通る地下通路は、かつて名鉄が管理し時間制限がありましたが、2020年4月からは各務原市が管理する24時間通行可能な自由通路となっています。地下改札内にはバリアフリートイレも設置されています。

利用状況

過去の統計データを見ると、新那加駅の利用状況は変遷が見られます。例えば、1992年度には1日平均約6,000人弱の乗降人員があり、当時の名鉄全駅中71位、各務原線内では3位と比較的利用者が多かった駅でした。しかし、2013年度には1日平均約3,300人まで減少しており、全駅中128位、各務原線内でも5位となっています。

那加車庫

かつて当駅に併設されていた那加車庫は、各務原鉄道が開業時に設置した車庫が起源です。名古屋鉄道となった後も、各務原線の車両検修などを担っていましたが、1964年（昭和39年）に各務原線が電圧を1500Vに昇圧し犬山線との直通運転が開始されたことに伴い、その役目を終えて廃止されました。車庫構内には、隣接するJR高山本線那加駅との間に連絡線が設けられており、過去には陸軍各務原飛行場への貨物輸送にも利用された歴史を持っています。

駅周辺

新那加駅の周辺には、以下の施設などが立地しています。

JR東海高山本線 那加駅 - 駅前広場を挟んで隣接しており、乗り換えが可能です。
各務原市総合体育館
岐阜県立各務原西高等学校
横山病院
スーパー浅野屋
旧中山道
名鉄協商新那加駐車場
八幡神社

バス路線

駅からは、各務原市のコミュニティバスである「ふれあいバス」と岐阜バスが発着しています。

各務原市ふれあいバス：那加線、川島線、稲羽西線などが運行されています。
岐阜バス：イオンモール各務原線が運行されています。

両者とも運賃は100円均一となっており、ふれあいバスではICカードの利用が可能です。

隣の駅

名古屋鉄道各務原線における当駅の隣駅は以下の通りです。

普通：新加納駅 (KG11) - 新那加駅 (KG10) - 市民公園前駅 (KG09)
臨時急行・準急（航空祭時）：切通駅 (KG14) - 新那加駅 (KG10) - 各務原市役所前駅 (KG08)

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