新野安

新野安（あらの いおり）

新野安は1991年生まれの日本の漫画評論家です。東京大学を卒業後、2010年前後から成人向け漫画に強い関心を持つようになりました。

経歴と活動

新野氏は「夜話.zip」というサークルを運営し、評論誌『〈エロマンガの読み方〉がわかる本』シリーズを発行しています。また、ウェブラジオ「エロマンガ夜話」を配信するなど、精力的に活動を展開しています。

インディーズや同人誌に詳しく、その深い知識に基づいた評論活動が特徴です。同人誌の商業単行本化の重要性を、販路の拡大やアーカイブ的な観点から指摘しています。また、Fantiaなどのパトロンサイトにも注目し、新たな表現の可能性を探求しています。

思想と評論

新野氏の評論は、単に作品の紹介に留まらず、その背景にある社会的な文脈や、表現の可能性にまで踏み込んでいる点が魅力です。エロマンガというジャンルを深く掘り下げ、その魅力を多角的に分析することで、新たな視点を提供しています。

同人誌文化に対する深い理解と愛情を持ち、その発展を願う姿勢は、多くの読者から共感を得ています。また、パトロンサイトの活用を提唱するなど、常に新しい表現方法や発表の場に着目し、積極的に評価する姿勢は、業界内外から注目を集めています。

著作一覧

「アイドル、スター、そして都市 : 『サクラ大戦』から見える風景」『ユリイカ 2016年9月臨時増刊号』、青土社、2016年8月12日
「『忠臣蔵』と『神無月の巫女』理解され得ない欲求、のジレンマ」『フィルカル Vol. 2, No. 2』、ミュー、2017年9月30日
「惰性と潜伏 『どうにかなる日々』のエロティシズム」『ユリイカ 2017年11月臨時増刊号 総特集 志村貴子』、青土社、2017年10月28日
「エロマンガ編②／「集中」と「拡散」、及びその「狭間」で」『マンガ論争 18』2017年
「終わりなき『こどものじかん』あるいは岡田麿里の調整的意志について」『ユリイカ 2018年3月臨時増刊号 総特集 岡田麿里』、青土社、2018年2月26日
「推論主義の使い方」『フィルカル Vol. 3, No. 1』、ミュー、2018年3月31日
「森山塔はどこにいる」『ユリイカ2018年9月臨時増刊号 総特集 山本直樹』、青土社、2018年8月29日
「エロマンガ編②／同人誌の存在感が増す中、商業出版の意義は何処に」『マンガ論争 20』2018年12月29日
『エロマンガベスト100+』三才ブックス、2022年5月10日
『アダルトメディア年鑑2024』イースト・プレス、2023年12月26日

外部リンク

* 新野安 - note

新野安氏は、エロマンガ研究の第一人者として、今後の活躍が期待される人物です。

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