新関駅 (岐阜県)

新関駅について

新関駅（しんせきえき）は、かつて岐阜県関市栄町1丁目に存在した名鉄美濃町線の駅でした。この駅は2005年4月1日に廃止されました。ここでは、新関駅の歴史を振り返り、その背景とともに周辺の状況について詳述します。

歴史

新関駅は1911年に、美濃電気軌道の路線が開通するのと同時に開設され、開業時の駅名は関駅でした。その後、美濃関駅、新美濃関駅と相次いで改称され、1924年ごろ、現在の新関駅に名前を変えました。この駅名の読みは「しんぜき」でしたが、「しんせき」への変更は1990年3月に行われました。

美濃町線の路線は、開業以来かなりの間美濃市方面へと延びていましたが、1999年には美濃駅までの区間が先に廃止され、新関駅と関駅を結ぶ区間のみが残ることになりました。その結果、利用者は関駅で長良川鉄道に乗り換えなければならなくなりました。

2005年、全線が廃止されたことで新関駅もその役割を終え、長い歴史に幕を下ろしました。

沿革

• - 1911年 (明治44年): 美濃電気軌道の神田町駅 - 上有知駅間の開通と同時に関駅として開業。
• - 大正初期: 美濃関駅に改称。
• - 1923年 (大正12年): 新美濃関駅に改称。
• - 1924年 (大正13年): 新関駅に改称。呼称は「しんぜき」。
• - 1930年 (昭和5年): 美濃電気軌道が名古屋鉄道に合併となり、美濃町線の駅に。
• - 1958年 (昭和33年): 新駅舎が完成。
• - 1990年 (平成2年): 駅名の読みが「しんせき」に変更される。
• - 1999年 (平成11年): 美濃駅間が廃止され、当駅と関駅間が新たに開通。
• - 2005年 (平成17年): 美濃町線の全線廃止に伴い、廃駅に。

駅の構造

新関駅は相対式の2面2線のホームを持つ有人駅で、夜間滞泊も行われていました。美濃駅方面に向かって左右のホームで発着する列車が異なり、構内踏切により両ホームが連絡されていました。駅舎は1958年に改築され、2番線側にありましたが、1番線側からも出入りが可能でした。

利用状況

1992年度のデータによると、新関駅の1日平均乗降者数は1,890人であり、名鉄全駅中177位、美濃町線の中では1位を占める利用状況でした。駅の重要性が確認できる数字です。

駅周辺の状況

新関駅廃止後、駅前は岐阜バスのバスターミナルとして残りましたが、バス停の名称は「栄町一丁目」に変更され、関駅前にある「関シティターミナル」に移転しました。2015年までに旧駅舎やバスターミナルの向かいにあった岐阜バスの関旅行センターが解体され、その跡地には新しい住宅が建設されています。

また、周辺には国道248号や関栄町郵便局、関刃物工場、関市文化会館、関税務署といった施設が存在します。これらの変遷は、駅の廃止とともに地域の変わりゆく様子を反映しています。

新関駅は名鉄美濃町線の重要な一部であり、その存在は地域に深い歴史と記憶を残しています。

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