日中友好議員連盟

日中友好議員連盟

日中友好議員連盟（にっちゅうゆうこうぎいんれんめい）は、中華人民共和国との友好関係を促進することを目的として、1973年に設立された日本の超党派の議員連盟です。この組織は、国際的な交流を深め、日本と中国の関係を強化するために活動しています。

歴史

日中友好議員連盟の前身は、1952年に創設された「日中貿易促進議員連盟」です。この時代は日本が台湾（中華民国）と国交を持っていたため、中華人民共和国との正式な国交は存在していませんでした。日中国交正常化が進められる中、議員たちは超党派の親中派として結集し、日中国交の正常化を目指しました。そして、正常化達成後の1973年に、日中友好議員連盟として新たなスタートを切りました。

当時の設立メンバーは、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、第二院クラブ、無所属の議員を含む約400名で構成されていました。初代会長は藤山愛一郎氏が務め、以後の活動が広がる基礎を築きました。

特徴

日中友好議員連盟は、名称に「友好」という言葉を含むことで、他の国との議員交流組織と一線を画しています。また、交流相手となる中国側の議員は、全国人民代表大会のメンバーであり、中国共産党の推薦に基づいて選ばれるため、一般的な国民選挙で選出される議員とは大きく異なります。このため、日中友好議員連盟の交流形式には特異性があります。

さらに、中国政府はこの議員連盟を「中日友好団体」として公式に認定しています。これは、日中友好のための重要な橋渡し役となることを示唆しています。日本における「日中友好7団体」はこのような団体を含み、日中の関係を深化させるための活動を行っています。

外部からの見方

しかし、この議員連盟は、長年にわたり中国政府の対日政治工作機関として利用されていると指摘されています。特に、米国政府はこうした動きに警戒を強めており、2019年には米国防省情報局（DIA）からの報告が行われ、中国共産党と人民解放軍が日本の対中世論や政策を有利に働かせるために「日中友好7団体」を使っているとの内容が示されました。

組織構成

日中友好議員連盟の会長は二階俊博氏（自由民主党）、副会長には岡田克也氏（立憲民主党）、海江田万里氏（立憲民主党）などが名を連ねています。また、事務局長には小渕優子氏が就任し、幹事には甘利明氏（自由民主党）がついています。

さらに、この議員連盟には多くの会員が在籍しており、自由民主党や立憲民主党、日本共産党、公明党などの政党からも多様な議員が所属しています。過去には、多くの著名な政治家が中心メンバーとして活動してきました。

日中友好議員連盟の活動は、日本と中国の関係を深め、地域の安定に寄与することを目的としており、国際的な交流に向けた重要な役割を果たしています。

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