日出生台

日出生台（ひじゅうだい）

日出生台は、大分県中部の由布市（旧湯布院町）、玖珠町、九重町、宇佐市に広がる、標高600mから800mの溶岩台地です。東西約8km、南北約4kmにわたり、広大な面積を有しています。周囲は山々に囲まれており、東には日向山（859m）や立石山（1,070m）、南には平家山（1,023m）、カルト山（1,034m）、兜山（1,016m）、福万山（1,235.9m）、北には横田山（806m）や人見岳（920.9m）などがそびえ立ち、自然豊かな景観を形成しています。

日出生台演習場

日出生台の中央部には、陸上自衛隊の日出生台演習場が設置されています。この演習場は、東西約15km、南北約5km、総面積は約4,900haと、西日本最大級の規模を誇ります。その歴史は古く、1899年に旧日本陸軍が満州の地形に似ているという理由から、この地を演習場として接収したことが始まりです。当時の住民は立ち退きを余儀なくされましたが、その一方で、陸軍によって大規模な植林が行われ、日出生台の緑化が進められました。それ以前は、周囲の山々はほとんどがはげ山だったそうです。

第二次世界大戦後、1946年からは米軍が駐留し、その後、陸上自衛隊が使用するようになりました。1997年には、米海兵隊の実弾砲撃演習が沖縄県のキャンプ・ハンセンから移転され、現在に至ります。日出生台演習場は、自衛隊の訓練だけでなく、日米共同訓練など、様々な演習が行われる重要な場所となっています。

周辺環境と歴史

日出生台は、その広大な土地と変化に富んだ地形から、軍事演習だけでなく、農業や観光など、多様な形で活用されています。また、この地域の歴史は、軍事演習場の設置と密接に結びついており、その変遷は、日本の近現代史を反映していると言えるでしょう。住民の生活と、軍事施設が共存するこの地域は、他にはない独特の文化を形成しています。

環境への配慮

演習場としての利用と同時に、自然環境の保全も重要な課題です。日出生台の豊かな自然は、地域住民だけでなく、多くの人々にとって貴重な財産です。そのため、演習による環境への影響を最小限に抑える努力が続けられています。

関連情報

陸上自衛隊の演習場一覧

外部リンク

地図閲覧サービス（試験公開） 493172 2万5千分1地形図名：日出生台 北西・北東・南西・南東
日出生台植林の父 横田穰 - Viento 〜おおいたの風〜 2003年10月 Vol.1
ローカルNET大分・日出生台

もう一度検索