日山正明

ドラマーの日山正明氏は、1959年9月2日に日本で生まれたミュージシャンです。主にドラム演奏を専門とし、特に著名なフュージョンバンド、カシオペアのメンバーとしてその名を知られています。多岐にわたるジャンルで活躍し、数多くのアーティストの音楽制作やライブに参加してきました。

音楽への道

幼い頃から音楽に強い関心を抱いていた日山氏は、15歳でドラムセットを本格的に開始します。さらに技術を磨くため、17歳の頃には尚美音楽院に入学し、約1年間、ドラム科および打楽器科で専門的なレッスンを受けました。この時期の学びが、後のプロ活動の基盤を築きました。

プロキャリアの始まり

1979年、日山氏はプロとしてのキャリアをスタートさせます。ギタリスト小川銀次氏率いるフュージョングループ「クロスウィンド」に加入し、活動を開始。その後、ジャズテナーサクソフォーン奏者の松本英彦氏のグループに参加し、旧ソ連でのツアーを経験するなど、国際的な舞台も踏みました。1982年にはジャズピアニストの益田幹夫氏のグループに加わり、アルバム「CHI CHI」のレコーディングに参加。翌1983年には、ヴォーカリストのアンリ菅野氏のバンドのメンバーとなり、その演奏活動を支えました。これらの活動と並行して、西直樹氏や秋山一将氏といったミュージシャンのグループでも演奏を披露し、ジャズやフュージョンシーンでの存在感を確立していきます。また、自身の技術や経験を次世代に伝える活動も行い、1989年には専門学校ミューズ音楽院でドラム科の講師を務めました。

カシオペアでの活動

1990年、日本の音楽史に残るフュージョンバンド、カシオペアに第二期メンバーとして加入します。ドラマーとしてバンドサウンドに新たな息吹を吹き込み、1992年8月に脱退するまでの約2年間、バンドの重要な時期を支えました。この在籍期間中に、カシオペアは4枚のオリジナルアルバムと3作の映像作品を制作しており、日山氏のドラミングはこれらの作品に収められています。参加アルバムには「The Party」「Full Colors」「Active」「We Want More」があり、シングル「SPLENDER」にも携わっています。

カシオペア脱退後

カシオペアを離れた後も、日山氏の音楽活動は続きました。1993年からは2年間、人気歌手である野口五郎氏のバックバンドで演奏を務めました。2000年代に入ると、元アイドルのデュオであるザ・リリーズのライブ活動に参加する一方で、ギタリスト伊谷希氏率いるバンド「ITANI」のメンバーとしても活動し、多様なジャンルでの柔軟な対応力を見せました。

主な参加作品

日山正明氏が参加した主な作品は以下の通りです。

益田幹夫 『CHI CHI』（1982年）
仲村裕美 『スワンダフル』（1983年）
カシオペア 『The Party』（1990年）
カシオペア 『Full Colors』（1991年）
カシオペア 『Active』（1992年）
カシオペア 『We Want More』（1992年）
* 三枝成彰 『失楽園』（1991年）

現在

現在も日山氏はドラム演奏活動を続ける傍ら、自身のドラム教室を開設するなど、後進の指導にも力を入れています。SNSやYouTubeチャンネルを通じて情報を発信し、ファンとの交流も積極的に行っています。日本の音楽シーンにおけるベテランドラマーとして、その確かな技術と経験は多くのミュージシャンから尊敬を集めています。

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