日新町 (苫小牧市)

日新町（にっしんちょう）は、北海道苫小牧市の西部に位置する町名です。現在の行政地名は日新町一丁目から六丁目までとなっており、既に住居表示が実施されています。

地理

日新町は、苫小牧市の西の玄関口ともいえるエリアに広がっています。町域は一丁目から六丁目まであり、それぞれ異なる特色を持っています。

一丁目、二丁目、そして五丁目、六丁目は、主に閑静な住宅地が景観を形成しています。特に二丁目には、地域住民の生活を支える多様な商業施設が数多く集積しており、活気があります。一方、三丁目と四丁目は、公営住宅や企業の社宅、民間の分譲マンションなど、様々な形態の集合住宅が建ち並ぶエリアとなっており、多くの世帯が暮らしています。

歴史

日新町の誕生は、苫小牧市が昭和43年（1968年）から5カ年計画で進めた、新たな街づくりプロジェクトに深く関わっています。この計画では、現在の字糸井地区にあたる広大な土地（約118平方キロメートル）において、大規模なニュータウンの建設が着手されました。

昭和44年（1969年）には住宅地の分譲が始まり、ニュータウン本体だけでなく、その周辺地域も合わせて急速に発展しました。これにより、昭和50年（1975年）にはこのエリアの人口が2万人を超えるまでになりました。

こうした発展に伴い、新しい町を区画し、正式な町名を定めるための検討が進められました。住民向けの説明会では、新町名の候補として「日新町」「新明町」「明倫町」「明香町」の四つが提示されました。協議の結果、既存の町名である新富町と紛らわしく、混同されやすい新明町や、読み慣れない明香町が候補から外されました。最終的には、地区内にあった「日新小学校」と「明倫中学校」の名称をどちらを町名に採用するかで意見が分かれましたが、より長い歴史を持ち、地域住民に深く親しまれている日新小学校の名を冠することが適切であると判断され、「日新町」に決定したとされています。

そして、昭和54年（1979年）11月1日、字糸井の一部が分割され、日新町が正式に設置されました。この時同時に、桜木町、しらかば町、豊川町といった他の新しい町も誕生しています。

街の歴史と共に、一部では建物の老朽化も課題となっています。特に日新団地の北地区では老朽化が進んでおり、平成24年度（2012年度）からは若草町への移転による建て替え（1棟120戸）、平成26年度（2014年度）からは既存地での建て替え（13棟552戸）が計画・実施され、住環境の改善が進められています。

交通

町域には、北海道道781号苫小牧環状線が通っており、地域の主要な幹線道路として機能しています。公共交通としては、道南バスが市内各方面への路線バスを運行しており、住民の足となっています。

施設

日新町には、住民生活を支える様々な施設が集まっています。

郵便関連では、地域に根差した苫小牧日新簡易郵便局があります。この郵便局は一時閉鎖と再開を経験しつつ、現在の場所でサービスを提供しています。郵便番号は053-0833で、集配は苫小牧郵便局が行っています。

商業施設としては、DCM日新店、ケーズデンキ苫小牧西店、マックスバリュ日新店といった大型店舗のほか、複数の店舗が集まる日新ショッピングモールや日新町複合商業施設があります。オバラメガネ 苫小牧日新店、金剛園、セリア、つぼ八 苫小牧日新町店、ダイソー、ツルハなど、日々の買い物や飲食に便利な多様な店舗が営業しています。

憩いの場としては、湯けむりパーク湯らん銭があり、温浴施設として地域内外から利用されています。

医療機関も充実しており、K&Aクリニック、にっしんメディカルセンター、にっしん耳鼻咽喉科、にっしん内科、にっしん泌尿器科などが町内にあり、地域の医療を支えています。

その他、日軽北海道や苫小牧ケーブルテレビといった事業所も所在しています。

日新町の世帯数や人口、市立小中学校の学区については、最新の情報が公開されており、また、警察の管轄区域も定められています。

このように日新町は、ニュータウン開発という歴史を持ち、住宅地と商業地、集合住宅が調和した、多様な顔を持つ街として発展を続けています。

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