日曜なつメロ大行進

日曜なつメロ大行進（にちようなつめろだいこうしん）

大阪のラジオ局、ABCラジオ（朝日放送）で、1974年10月から2011年7月1日まで、毎週日曜日の夕方から夜にかけて放送されていた音楽番組です。その名の通り、主に昭和期に流行した歌謡曲やフォークソングといった「懐メロ」と呼ばれるジャンルの楽曲を紹介し、多くのリスナーに愛され続けました。

番組の歩み

番組が始まった当初の1974年度から2007年度にかけては、プロ野球のナイターシーズンが終了した秋から春にかけての期間（概ね10月から3月）のみ放送される、いわゆる「ナイターオフ」限定の番組として親しまれてきました。しかし、2008年度以降は放送形態が一部変更されます。この年から、ナイターシーズン中である4月から6月の間でも、阪神タイガースの試合が組まれていないなど、ナイター中継の予定がない日曜日を選んで放送されるようになります。これにより、通年ではないものの、放送される時期が拡大されました。

パーソナリティ

この番組を語る上で欠かせない存在だったのが、フリーアナウンサーの毛利千代子さんです。特に1980年代、そして番組終了間際の2004年から2011年までは、彼女がパーソナリティとしてマイクの前に座り続けました。毛利さんは、その温かく包み込むような語り口と、曲にまつわるエピソードを交えた親しみやすい進行で、リスナーから絶大な支持を得ていました。彼女の声は、まさに「日曜なつメロ大行進」の顔であり、番組の雰囲気を形作る上で中心的な役割を果たしていました。

そして終焉

番組にとって大きな転換期となったのは、2011年3月10日にパーソナリティの毛利千代子さんが逝去されたことでした。長年番組を支えてきた毛利さんの突然の訃報は、多くのリスナーに衝撃を与えました。毛利さんの逝去後、番組は蕭秀華さんが代役としてパーソナリティを務め、最終回まで進行を担当しました。また、毛利さんを追悼するため、同年3月20日には本番組の放送枠を使って、彼女の功績や思い出を偲ぶ特別番組が放送されました。

そして、1974年10月の放送開始から数えて36年9ヶ月という長い歴史を刻んだ『日曜なつメロ大行進』は、2011年7月1日の放送をもって惜しまれつつも終了しました。後番組としては『小山乃里子のうた声ラジオ』がこの時間帯を引き継ぐことになりますが、そのスタートは本番組の終了から約3ヶ月後の同年10月からとなりました。

長きにわたり、日曜日の夕方に懐かしいメロディーを届け続けたこの番組は、多くの人々の心に深く刻まれています。

関連事項

毛利千代子のちょっとおでかけ日曜日
歌謡大全集（ABCラジオのナイターオフ番組）

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