日本とガイアナの関係

日本とガイアナの関係

日本とガイアナの関係は、地理的な距離と歴史的な接点の少なさから、長らく限定的なものでした。しかし、近年では首脳会談の実施や経済協力など、両国間の関係は進展を見せています。

両国の比較

ガイアナは南アメリカ北東部に位置する国で、カリブ海諸国や南米諸国、旧宗主国であるイギリスなどとの関係を重視しています。一方、日本は東アジアに位置し、両国は地理的に大きく離れています。

歴史

1966年5月26日、ガイアナがイギリスから独立した際、日本は直ちにこれを承認しました。1967年6月6日には外交関係が樹立されました。当初、在コロンビア日本国大使館がガイアナを兼轄していましたが、その後、在ベネズエラ日本国大使館、在トリニダード・トバゴ日本国大使館へと兼轄先が移りました。日本はガイアナに大使館を設置していません。一方、ガイアナも日本に大使館や総領事館を設置していません。

現況

地理的な隔たりや歴史的な経緯から、両国間の外交交流は多くありません。しかし、2007年6月には、ガイアナのバラット・ジャグデオ大統領（当時）が訪日し、安倍晋三首相（当時）との間で初の首脳会談が行われ、経済や環境分野での協力が合意されました。また、ガイアナは国連安保理改革や日本の常任理事国入りを支持しており、日本にとって友好的な国です。

ガイアナはカリブ共同体の加盟国であり、その本部は首都ジョージタウンにあります。日本はカリブ共同体との連携を強化しており、防災や環境問題、島国開発などの分野で協力しています。このように、国際機関を通じた結びつきも強まっています。

経済面では、2019年のガイアナの対日輸出額は9.1億円、対日輸入額は65.35億円と、ガイアナの大幅な貿易赤字となっています。ガイアナの主要な輸出品目はアルミニウムであり、輸入品目は機械類や自動車です。しかし、2015年にガイアナ沖で大規模な油田が発見され、2020年から石油の生産と輸出が開始されました。これにより、ガイアナの経済は急成長しており、貿易関係も大きく変化する可能性があります。日本の経済援助は累計150億円を超えており、日本はガイアナにとって主要な開発援助国の一つです。

文化交流は活発ではありません。日本語教育は行われておらず、在日ガイアナ人は21人、在ガイアナ邦人は6人と、人的交流も限られています。また、2017年には首都ジョージタウンで日本人観光客を狙った強盗事件が発生しており、治安状況も良好とは言えません。そのため、観光客の往来もほとんどありません。2015年の日本からガイアナへの観光客はわずか226人、ガイアナから日本への観光客はわずか64人にとどまっています。

外交使節

駐ガイアナ日本大使：在トリニダード・トバゴ日本大使が兼轄
駐日ガイアナ大使：未設置

脚注

参考文献

ガイアナ共和国（Republic of Guyana）基礎データ 外務省

関連項目

日本の国際関係
ガイアナ共和国

外部リンク

在ガイアナ日本国大使館

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