日本とサントメ・プリンシペの関係

日本とサントメ・プリンシペの関係

日本とサントメ・プリンシペ民主共和国は、地理的に遠く離れているものの、友好的な関係を維持しています。両国間には歴史的な接点は少ないものの、日本は独立以来、サントメ・プリンシペに対し積極的に食糧援助や経済支援を実施してきました。

両国の比較

日本は東アジアに位置する大国であり先進国ですが、サントメ・プリンシペは中部アフリカのギニア湾上に浮かぶミニ国家であり、後発開発途上国に分類されます。国家規模や経済状況には大きな差があるものの、日本からの援助が両国関係を支えています。

歴史

サントメ・プリンシペは、1975年7月12日にポルトガルから独立しました。日本は同年7月22日にサントメ・プリンシペを承認し、国交を樹立しました。以来、日本は食糧援助や経済支援を通じて両国関係を強化してきました。2011年の東日本大震災の際には、サントメ・プリンシペ大統領から天皇陛下へのお見舞いのメッセージが寄せられました。

外交

二国間関係において、日本は在ガボン日本国大使館がサントメ・プリンシペを兼轄しています。一方、サントメ・プリンシペは日本に大使館を設置していません。地理的な距離や国家規模の違いから交流は限定的ですが、日本の援助が両国間の友好関係を支えています。

日本要人のサントメ・プリンシペ訪問

サントメ・プリンシペは、1990年代まで独裁政治が続き、2000年代にはクーデターも発生するなど、政治的に不安定な状況が続いていました。治安も良いとは言えず、国民の多くが貧困層であることから、日本からの要人訪問は限られています。これまでに、2007年に伊藤忠彦衆議院議員が、2020年には日本・アフリカ連合友好議員連盟の有志が訪問したのみです。

サントメ・プリンシペ要人の訪日

2013年5月には、サントメ・プリンシペ外相が訪日し、当時の外務大臣と会談しました。会談では、日本からの食糧支援やサントメ・プリンシペにおける平和的な大統領選挙の実施について議論されました。2019年8月には、サントメ・プリンシペ首相が第7回アフリカ開発会議出席のため訪日し、安倍晋三首相と首脳会談を行いました。会談では、島国としての共通課題である水産業、海洋、災害などの分野での協力強化が確認され、日本側からは経済支援や民主主義定着への支援が表明されました。

経済関係

2019年のサントメ・プリンシペの対日貿易額は、輸出が181万円、輸入が619万円と、日本側の赤字となっています。両国間の貿易額は非常に小規模で、これはサントメ・プリンシペが小国であることや、地理的な距離、歴史的な接点の少なさなどが要因です。主要な輸出品目は機械類、輸入品目は医薬品となっています。

日本はサントメ・プリンシペに対し、有償資金協力は行っていませんが、無償資金協力と技術協力を実施しています。2019年までの累計で、無償資金協力は76.98億円、技術協力は8.55億円となっています。日本は、ポルトガルに次ぐサントメ・プリンシペの主要な援助国ですが、援助の多くは直接的な食糧援助です。具体的には、2007年から2021年まで、複数回にわたり食糧援助が実施されています。

また、食糧援助以外にも、水産業振興のための水産機材供与（2019年）や、感染症対策・保健医療体制整備のための保健医療関連機材供与（2020年）などの無償資金協力も実施されています。

まとめ

日本とサントメ・プリンシペの関係は、地理的な隔たりや経済規模の違いはあるものの、日本からの継続的な支援によって友好的な関係が保たれています。今後の両国間の交流や協力の進展が期待されます。

脚注

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出典

[出典]

関連項目

日本の国際関係'>日本の国際関係
サントメ・プリンシペの国際関係'>サントメ・プリンシペの国際関係
ガボン日本国大使館'>在ガボン日本国大使館 - サントメ・プリンシペを兼轄

外部リンク

サントメ・プリンシペ日本国大使館'>在サントメ・プリンシペ日本国大使館、同 （フランス語）
* サントメ・プリンシペ民主共和国（Democratic Republic of Sao Tome and Principe）基礎データ - 外務省'>サントメ・プリンシペ民主共和国（Democratic Republic of Sao Tome and Principe）基礎データ - 外務省

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