日本とシエラレオネの関係

日本とシエラレオネの関係

日本とシエラレオネの関係は、1961年のシエラレオネ独立と同時に日本が同国を承認したことから始まりました。以来、日本はシエラレオネに対して、政府開発援助（ODA）を中心とした支援を行い、両国間には友好的な関係が維持されています。

歴史

1961年のシエラレオネ独立以降、日本はODAを通じて同国を支援してきました。しかし、1967年のクーデター、1990年代のシエラレオネ内戦、2014年のエボラ出血熱流行など、シエラレオネの情勢は不安定な時期が長く、民間交流は活発ではありませんでした。

特に、2014年の西アフリカエボラ出血熱流行時には、日本政府はシエラレオネを含む流行国に対して渡航延期勧告と退避検討勧告を発出しました。その後、エボラ終息に向けて、日本政府は積極的に支援を行い、自衛隊による防護服輸送も実施しました。

現況

現在、両国は互いに大使館を設置していません。1973年から1991年までは在リベリア日本国大使館が、1991年6月からは在ガーナ日本国大使館がシエラレオネを兼轄しています。一方、シエラレオネは在中国シエラレオネ大使館が日本を兼轄しています。

要人往来としては、2013年にアーネスト・コロマ大統領、2019年にはジュリウス・マーダ・ビオ大統領が訪日し、当時の安倍晋三首相と首脳会談を行い、さらなる支援や協力・交流の深化について意見交換が行われました。

日本からの要人往来は、シエラレオネの情勢不安のため多くはありませんが、2003年にはユニセフ親善大使である黒柳徹子さんがシエラレオネを訪問しています。

経済面では、2017年までの日本の経済支援は約330億円に達しており、日本はイギリス、アメリカ、ドイツ、アイルランドなどと並ぶ主要なシエラレオネ援助国となっています。主な支援分野は電力と食糧です。

電力分野では、首都フリータウンを中心に配電用変電所の整備や既設配電線の修復・延伸、関連資機材の調達などが行われています。食糧分野では、国連世界食糧計画（WFP）を通じて食糧援助が実施されています。

また、エボラ出血熱流行時に医療器具が不足した経験から、日本は終息後もシエラレオネに医療支援を継続しています。超音波画像診断装置や患者用モニターといった高度医療機器の供与も行っています。

貿易関係では、2019年の対日輸出額が17.2億円、対日輸入額が17.7億円と、ほぼ均衡しています。シエラレオネはチタン、銅、ダイヤモンド、金などの資源を産出しており、日本へ輸出しています。一方、日本からは船舶類や医薬品などが輸出されています。

外交使節

駐シエラレオネ日本大使：非常駐
駐日シエラレオネ大使：在中国大使が兼轄

脚注

外務省: シエラレオネ共和国（Republic of Sierra Leone）基礎データ

関連項目

日本の国際関係
シエラレオネの国際関係

外部リンク

外務省: シエラレオネ共和国（Republic of Sierra Leone）基礎データ

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