日本とセルビアの関係

日本とセルビアの関係

日本とセルビアの二国間関係は、19世紀末にセルビア王国のミラン1世が日本の明治天皇に宛てた書簡に端を発します。この書簡に対する返書で、明治天皇はセルビアを国家として承認しました。しかし、第一次世界大戦以前は、ロシア帝国を介した外交関係にとどまり、公的な関係は確立されていませんでした。

第一次世界大戦中、日本は連合国側として参戦し、セルビアに対してロシアや地中海経由で物資を支援しました。この協力関係は、両国間の絆を深める一因となりました。

日本とユーゴスラビアの関係

1918年にユーゴスラビア王国が成立すると、両国間の関係は新たな段階に入ります。1930年には、大日本除虫菊の創業者である上山英一郎が、大阪駐在のユーゴスラビア王国名誉領事に任命されました。しかし、第二次世界大戦において日本が枢軸国側として参戦すると、両国関係は悪化し、ユーゴスラビアは日本の外交官を追放した後、日本に対して宣戦布告を行いました。

戦後、日本は1952年にヨシップ・ブロズ・チトー体制下のユーゴスラビア連邦人民共和国との間で国交を回復しました。これは、東欧諸国との国交回復において最も早いものでした。1959年には両国間で通商条約が締結され、ユーゴスラビアの崩壊まで良好な関係が続きました。

現代の関係

1991年のユーゴスラビア崩壊の際、日本はユーゴスラビアに対する経済協力を一時停止しました。しかし、コソボ紛争終結後の2000年に経済協力は再開され、2003年には日本の無償資金協力によってベオグラードに93台のバスが整備されるなど、経済支援が行われました。2004年には、在大阪セルビア・モンテネグロ名誉総領事館が開設されました。

2011年の東日本大震災の際には、セルビア政府が5,000万ディナール（約4,525万円）の義援金をセルビア赤十字社経由で提供するなど、日本への支援を表明しました。

セルビアは日本をアジア最大の貿易相手国とみなすなど、両国関係は良好です。しかしながら、日本はコソボを国家として承認している点が、両国関係における特筆すべき点です。

大使館情報

在セルビア日本国大使館はベオグラードに所在し、在モンテネグロ日本国大使館を兼轄しています。一方、在日セルビア大使館は東京都に所在し、大阪府には在大阪セルビア共和国名誉総領事館が設置されています。2017年10月現在、在セルビア日本人数は159名です。

駐日セルビア大使館

住所：東京都港区高輪四丁目16-12
アクセス：JR山手線品川駅高輪口

関連情報

セルビア共和国 - 外務省
在セルビア日本国大使館
在日セルビア大使館



関連項目

駐日セルビア大使館
日本の国際関係
セルビアの国際関係

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