日本と東ティモールの関係

日本と東ティモールの関係

日本と東ティモールは、2002年5月20日に国交を樹立しました。両国間の関係は、第二次世界大戦中の日本軍によるティモール島占領という過去を経て、東ティモールがインドネシアによる併合、そして独立を達成した現在に至るまで、様々な変遷を遂げてきました。特に1999年の東ティモール独立住民投票以降、外交関係は活発化しており、日本は東ティモールの復興と発展に重要な役割を果たしています。

歴史

両国関係の歴史は、第二次世界大戦中の日本軍によるティモール島占領に遡ります。戦後、東ティモールはインドネシアに併合されましたが、長年の闘争を経て2002年に独立を果たしました。日本は、この独立を機に東ティモールと国交を樹立し、2004年には在東ティモール日本国大使館を実質的に開設しました。独立後の東ティモールは、国家インフラや制度の構築のため、国連をはじめとする国際社会からの支援を受けて復興を進めており、日本もその重要なパートナーとなっています。

経済

2011年時点での東ティモールの主要貿易相手国はドイツであり、日本は輸入で9位、輸出で4位にとどまっています。しかし、経済支援においては、日本はオーストラリアに次ぐ第2位の援助国であり、東ティモールの経済発展に貢献しています。1999年12月の東ティモール支援会合で約1億3千万ドルの支援を表明したのを皮切りに、公共事業、選挙支援、経済復興など、幅広い分野で継続的な支援が行われています。また、2012年には大阪ガスが東ティモールでの人材育成事業に参画するなど、民間レベルでの協力も進んでいます。

文化

文化面では、日本は東ティモール唯一の大学である東ティモール大学への支援を継続的に行っています。2001年からは、工学部の教育体制、運営、環境設備の整備を支援し、2006年から2010年にかけては、埼玉大学、長岡技術科学大学、岐阜大学の協力のもと、教員の能力向上プロジェクトを実施しました。また、九州大学も2005年から東ティモール大学農学部への研修支援を行うなど、人材育成の面でも両国間の協力が進んでいます。

外交使節

両国間では、大使館を通じた外交関係が構築されています。日本は東ティモールに大使館を設置し、東ティモールも日本に大使館を置いています。以下に、歴代の駐日東ティモール大使を列記します。

ドミンゴス・サルメント・アルベス（2006～2011年）
イジリオ・アントニオ・デ・ファティマ・コエーリョ・ダ・シルヴァ（2011～2015年）
（臨時代理大使）エヴァンジェリーノ・ゴメス（2015～2016年）
フィロメノ・アレイショ・ダ・クルス（2016～2019年）
（臨時代理大使）ヌノ・アルヴァレス・モニス・マルケス・アルヴェス（2019年）
（臨時代理大使）アントニート・デ・アラウジョ（2019～2020年）
（臨時代理大使）ヌノ・アルヴァレス・モニス・マルケス・アルヴェス（2020年）
イリディオ・シメネス・ダ・コスタ（2020年～）

駐日東ティモール大使館は、東京都千代田区富士見一丁目にあります。

まとめ

日本と東ティモールは、歴史的な繋がりと相互協力のもと、良好な関係を築いています。経済支援、文化交流、人材育成など、多岐にわたる分野での協力は、東ティモールの持続的な発展に大きく貢献しており、両国間の絆は今後もさらに強まっていくことが期待されます。

関連情報

在東ティモール日本国大使館
駐日東ティモール大使館
外務省：最近の東ティモール情勢と日本・東ティモール関係
日本東ティモール協会

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