日本インターネット映画大賞

日本インターネット映画大賞の概要と歴史

日本インターネット映画大賞は1996年から2019年までの間、年に一度開催された日本の映画賞です。主催は日本映画街フォーラムのメンバーを中心に設立された運営委員会で、@nifty映画関連フォーラムの共催によって成立しました。以前は『ニフティ映画大賞』として知られており、2005年度に名称が現在の形に改名されました。この賞の特筆すべき点は、ノミネートや選考プロセスが完全にインターネットユーザーの投票に委ねられていたことです。

投票と選考の特色

この映画賞では、ユーザーがその年に初めて観た映画を対象に作品や個人賞への投票を行います。ただし、その年に公開された映画に限定されるわけではなく、おおよそ5年以内に国内初公開された映画も対象となります。選ばれた作品や人物は、投票結果に基づいて順位付けされ、最も票を獲得した者が各賞を受賞します。このように、特定の審査員による選考が行われないため、一般の視点が色濃く反映された結果となっています。

受賞式と結果の発表

日本インターネット映画大賞では授賞式が行われない代わりに、公式ウェブサイトで受賞者からのコメントやメッセージが公開される形式が採られています。これにより、一般の映画ファンが直接受賞者の声を聞くことができる特徴があります。この透明性が、多くの映画ファンからの支持を集めました。

対象部門

この映画賞には、日本映画と外国映画にそれぞれ作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演賞、新人賞といった多岐にわたる賞が設けられています。これにより様々なジャンルや作品が評価され、広範囲な審査が行われていました。

閉幕の理由

2019年3月31日、日本インターネット映画大賞の運営は閉幕が発表されました。閉幕の理由として高齢化や人材不足、インターネット文化の変化、予算不足などが挙げられています。公式サイト自体は閉鎖されるものの、ブログやSNSなどで情報が継続される予定です。

歴代受賞者の一部

第1回（1996年）

• - 日本映画部門 作品賞: 『キッズ・リターン』
• - 外国映画部門 作品賞: 『イル・ポスティーノ』

第2回（1997年）

• - 日本映画部門 作品賞: 『CURE』
• - 外国映画部門 作品賞: 『奇跡の海』

第3回（1998年）

• - 日本映画部門 作品賞: 『がんばっていきまっしょい』
• - 外国映画部門 作品賞: 『L.A.コンフィデンシャル』

このように、数多くの傑作映画が受賞した歴史があります。映画ファンにとって、これらの受賞作は今でも記憶に残る名作として知られています。それぞれの年にどの作品がどのように評価されたかは、今も映画の選考基準やトレンドを理解する上での一つの指標となるでしょう。

結語

日本インターネット映画大賞は、ファンの声を反映し続けたユニークな存在でした。インターネットの発展とともに、映画の楽しみ方も変わってきますが、この映画賞の形式は多くの人々に支持され、映画界に新たな風を吹き込んでいたことは間違いありません。その活動の後も、映画文化の発展に寄与したと言えるでしょう。映画ファン同士のネットワークにより、色々な作品や才能が発信され続けることが、今後も期待されます。

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