日本レース・倶楽部の歴史と影響
日本レース・倶楽部(にほんレース・くらぶ)は、日本初の西洋式
競馬を実施した組織であり、
1862年に設立された横浜レース倶楽部を前身としています。会員には有名な政治家も多数名を連ね、
競馬界に多大な影響を与えました。倶楽部はなんと、
1895年から
オーストラリアからの競走馬の輸入を始めるなど、国際的な
競馬の発展にも寄与しました。
創設と経過
1862年、横浜・
外国人居留地で発足した横浜レース倶楽部は、外国人主導による
競馬の最初の試みでした。4年後の
1866年、居留地内に根岸
競馬場が完成。これは外国人住民の
レジャーの場として重要な役割を果たしました。
1875年には、初の日本人
馬主・
西郷従道が所属する
競馬倶楽部において自身の所有馬・ミカン号で日本人による初勝利を収め、国内
競馬の新たな幕開けの象徴となりました。
組織の変遷と名称変更
1876年には、内部の対立が引き金となり、横浜レース・アソシエーションが独立。
1878年には横浜レース倶楽部と横浜レース・アソシエーションが合併し、新たに横浜ジョッキー倶楽部が設立されました。翌
1880年には、再度名称を日本レース・クラブに変更し、日本人の入会が解禁されるとともに、数々の著名人が会員として名を連ねました。
1880年6月には、日本初の
天皇賞にあたる「明治天皇下賜の花瓶を賞品とする競走」が行われました。これを機に日本の
競馬の格式が一層高まり、その後も様々な権威あるレースが開催されました。
1888年には、日本初の馬券が発売され、これにより
競馬の興行が一般人に広く広がりを見せました。また、
1895年からの
オーストラリア産競走馬の輸入は、
競馬のレベル向上に貢献しました。
メインレースと政府認可
その後、
1905年には明治天皇から御賞典が授与されるなど、エンペラーズカップ(現在の
天皇賞)がスタートしました。
1906年には社団法人日本レース・倶楽部として政府に認可されることになります。このように、日本レース・倶楽部は日本の
競馬界において重要な位置を占めていました。
解散とその後
しかし
1937年、この倶楽部は解散に至ります。解散時には、5月に行われたレースが最後の主催
競馬となりました。これにより、日本レース・倶楽部は歴史の幕を閉じましたが、その成果は現在の日本
競馬に色濃く残っています。
日本レース・倶楽部の存在は、日本における
競馬の発展に大きく寄与し、その影響は今も受け継がれています。歴史を振り返ることにより、現代日本
競馬の土台が何であるかを理解する手助けとなることでしょう。