日本七霊山

日本七霊山とは

日本七霊山とは、日本古来の山岳信仰や修験道の文化が色濃く残る7つの山々の総称です。これらの山々は、古くから神聖な場所として崇められ、多くの人々が信仰登山を行ってきました。一般的には、日本三霊山として知られる富士山、立山、白山に、大峰山、釈迦ヶ岳、大山、石鎚山を加えたものが、日本七霊山とされています。

日本七霊山の構成

富士山 (静岡県、山梨県): 日本一の標高を誇る活火山であり、その美しい姿は古くから多くの人々に愛されてきました。山頂には浅間大社奥宮が鎮座し、信仰の対象となっています。
立山 (富山県): 雄大な山容を持つ立山は、古くから神々が宿る山として崇められてきました。立山信仰の中心となる雄山神社は、山頂に奥社、中腹に本社が鎮座しています。
白山 (石川県、岐阜県): 白山は、白山比咩大神を祀る白山信仰の中心地です。山頂には白山比咩神社の奥宮が鎮座し、多くの参拝者が訪れます。
大峰山 (奈良県): 修験道の根本道場として知られる大峰山は、険しい山道が続き、厳しい修行の場として有名です。山中には数多くの寺院や行場が点在しています。
釈迦ヶ岳 (奈良県): 大峰山脈に連なる釈迦ヶ岳は、その名の通り釈迦如来を祀る霊山です。山頂からは大峰山脈を一望でき、信仰登山者が多く訪れます。
大山 (鳥取県): 古くから神の山として崇められてきた大山は、その美しい姿から「伯耆富士」とも呼ばれています。山頂には大神山神社奥宮が鎮座し、麓には大神山神社本社があります。
石鎚山 (愛媛県): 西日本最高峰の石鎚山は、石鎚大神を祀る山岳信仰の中心地です。山頂には石鎚神社山頂社が鎮座し、鎖場を登る参拝者の姿が多く見られます。

日本七霊山における異説

日本七霊山の構成にはいくつかの異説も存在します。

白山を除外して御嶽山を加える説: 白山の代わりに、御嶽山（長野県、岐阜県）を七霊山に加えるという説があります。御嶽山もまた、古くから信仰の対象となってきた霊山です。
釈迦ヶ岳を除外して月山を加える説: 釈迦ヶ岳の代わりに、月山（山形県）を七霊山とする説も存在します。月山は出羽三山の一つであり、山岳信仰が盛んな地域です。

ただし、「日本七霊山」という表現は、特に石鎚山を指す場合に使われることが多く、他の3つの山についてはあまり使われないのが現状です。これらの山々は、それぞれ独自の歴史と信仰を持ち、日本の山岳信仰を語る上で欠かせない存在です。

関連情報

修験道: 山岳を修行の場とする日本古来の宗教。
* 日本三霊山: 富士山、立山、白山の三つの霊山を指す。

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