日本体育大学女子短期大学部

日本体育大学女子短期大学部の概要

日本体育大学女子短期大学部は、1953年に設立され、2015年に廃止された東京都世田谷区に位置する私立の短期大学です。この大学は日本体育大学に併設されており、女子の体育教育に特化していました。学部名の略称は「日体短大部」または「日体大短大部」とされていました。

教育と学科

この大学は、主に二つの学科を提供していました。体育科では、陸上競技、ダンス、柔道、剣道、バスケットボールなど、実技科目を中心に教え、スポーツ医学や学校保健についても学ぶことができました。一方、幼児教育保育科は、保育士として必要な知識・スキルを身につけるため、体操、バレーボール、サッカー、ダンスなどの実技を重視し、さらにキャンプやスキーの実習を通じて、野外教育やスポーツ科学の実践を行っていました。

このように、教育の特色は実技と理論を融合させたカリキュラムにあり、体操指導者や幼児教育者を養成することを目指していました。大学の設立理念には、教養豊かなキャリア女性の育成が含まれています。

沿革

1940年代から本格的に女子体育教育の重要性が認識され始め、1953年に日本体育大学女子短期大学として設立されました。また、1963年に保育科が新たに追加され、2005年には「日本体育大学女子短期大学部」と改称されました。2015年には廃止が認可され、長い歴史に幕を閉じました。

学生生活とキャンパス

大学生活は、さまざまな体育系クラブや文化系のサークルが活動しており、学生たちは多様なフィールドで自己表現やスキルの向上を目指しました。特に体育系のクラブでは体操競技やトライアスロン、文化系では音楽や文芸など、多彩な活動が盛んな環境が魅力でした。

毎年行われる学園祭「日体フェスティバル」は、大学の重要なイベントであり、学生と教職員の交流の場としても機能していました。さらに、短大部独自のキャンパスはありませんでしたが、日体大と共同でキャンパスを利用し、「深沢寮」といった学生寮も完備されていました。

卒業後の進路

卒業生の進路は、体育科出身者はスポーツ施設や体育教員として就職する傾向が強く、幼児教育保育科出身者は幼稚園での職を求めることが一般的でした。また、進学者も多く、兄弟校である日本体育大学への編入が多数ありました。そのほか、筑波大学や東京学芸大学、順天堂大学などのスポーツ科学系の大学への進学も見られました。

まとめ

日本体育大学女子短期大学部は、その教育方針と学びの成果が高く評価され、長い間女子体育教育に寄与してきましたが、2015年に廃止され、その歴史は幕を閉じました。教育界における貴重な存在であったこの大学の役割を、今後も忘れないようにしたいものです。

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