日本共産青年同盟

日本共産青年同盟の概要と歴史

日本共産青年同盟、通称共青は、戦前の日本で設立された青年組織であり、のちに日本民主青年同盟の前身となりました。この組織は、共産主義を基盤にした政治的理念を持ち、労働者や青年たちのために活動していました。

結成の背景

共青は1923年に設立されました。この組織の形成は、当時の日本社会における若者たちの不満や権利意識の高まりと密接に関連しています。特に、1922年のコミンテルン第4回大会に代表として出席した高瀬清の報告を受け、日本共産党は青年組織の設立を決定しました。そして1923年1月、高瀬の帰国を受けて、共青は正式に立ち上がりました。

初期の活動

共青はその設立当初から非合法な組織として、特に地域の政治活動や社会運動に参加しました。創立会議は東京の戸塚町で行われ、中央委員会のメンバーも決定されました。活動が活発化する中、1923年6月5日には共産党に対する弾圧が始まり、数名の活動家が逮捕されるという事態が発生しました。

同年9月には、関東大震災の後に被災者支援に尽力した委員長の川合義虎が検挙され、さらには亀戸警察署で命を落とすという悲劇が続きました。多くの青年がこの時代に権利を求め、苦しい境遇に立ち向かっていましたが、その活動は厳しい弾圧にさらされました。

消滅と再建

1924年の第一次共産党事件により、共青は活動が困難になり、一時的に消滅しました。しかし1925年には再建が果たされ、日本共産青年同盟として新たにスタートを切りました。この新組織は、1926年に設立された全日本無産青年同盟（無青）と連携して、青年たちの合法な活動を推進しました。

しかし、1928年には政治的弾圧によって無青が解散を余儀なくされ、再度非合法な活動が求められることとなりました。組織の方針としては、無青から共青への集約が進められ、一層の活動強化が図られました。

中期の活動と成果

1929年の大弾圧にもかかわらず、共青は中央機関紙『共産青年』の発行に成功し、内部の結束を固めていきます。この紙面は、若者たちの権利拡張や平和の実現を目指す内容が中心でした。共青は、満18歳以上の男女が選挙権を持つこと、同一労働同一賃金を求め、さらには天皇制打倒を掲げ、数々の運動に参加しました。

戦後の再建

戦後、共青は1946年に日本青年共産同盟として再設立され、1949年には他の団体と合併して日本民主青年団が誕生しました。この団体は1956年に再び日本民主青年同盟として改称され、現在にも続く青年の権利を守る運動を推進しています。

今日の民青同盟は、創立の歴史や活動を継承しながら、戦前からの教訓を活かし、多様な社会問題に立ち向かっています。その活動は、将来の民主主義を育み、若者たちの声を政治に反映させるための重要な役割を果たしているのです。

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