日本劇作家協会

一般社団法人日本劇作家協会の概要

一般社団法人日本劇作家協会（Japan Playwrights Association、略称JPA）は、プロ、アマ問わず「自分を劇作家と思う」すべての人々が参加できる団体です。この協会は、入会に特定の資格を求めず、劇作家と自認する者が所定の手続きを経て入会金および年会費を支払うことで容易に加入できます。事務局は劇作家たちの手で運営されており、その活動内容は多岐にわたります。

沿革

日本劇作家協会は、1992年に設立の声が上がり、1993年に設立準備会が開催されました。翌月、正式な発足委員会が開かれ、初代委員長には劇作家の井上ひさしが就任。その後、同年12月27日に初の正式総会が行われ、協会の設立が正式に確定しました。2010年には一般社団法人として法人化され、さらなる発展を目指しています。

目的

日本劇作家協会の設立目的は、劇作家の芸術的な権利および職業的権益を保護することです。これにより、国内の戯曲文学の普及と発展に貢献し、劇作家同士の親睦を深めつつ、情報交換や交流の促進を図っています。また、海外の劇作家や演劇関係者との交流を通じて、日本の舞台芸術の発展にも寄与することを目指しています。

主な活動内容

協会は、劇作家の権利に関する活動や、劇作家同士の交流を促進しています。また、日本の戯曲を海外に紹介することを重視し、新人戯曲賞の審査や運営、イベントの開催、雑誌の出版など、幅広い活動を展開しています。特に1994年から始まった日本劇作家大会では、全国の劇作家が集まり、互いの作品や活動について意見交換を行う場となっています。

新人戯曲賞

1995年度から設立された新人戯曲賞は、非常に注目されている賞で、最終選考は公開形式で行われ、最終候補作は刊行物として発表されます。受賞者以外にも、ノミネートされた劇作家たちは、その後に成功を収めることが多く、業界の注目を集めています。これまでに多くの劇作家がこの賞をきっかけにブレイクを果たしました。

役員と組織

2023年の役員には、会長に瀬戸山美咲が就任し、副会長には土田英生氏と平田オリザ氏が名を連ねています。また、理事や監事も多彩なメンバーから構成され、各部門に分かれた活動が行われています。協会内には事務局、企画事業部、教育部、国際交流部、法務部、広報部、出版部、地域交流部、オンデマンド出版部といった部門が設置され、様々な活動をそれぞれの専門性を活かして進めています。

地方支部

日本劇作家協会は地域への展開にも力を入れており、北海道支部、東北支部、東海支部、関西支部、中国支部、九州支部、沖縄支部と各地に支部を設けています。これにより、地域の劇作家たちが協会の活動に参加しやすくなり、地域文化の発展にも寄与しています。

まとめ

一般社団法人日本劇作家協会は、劇作家たちの交流を促進し、その権利を保護する役割を果たしています。劇作家として活動するすべての人々が、心の支えとなる場所を提供し、戯曲文学の普及と発展に寄与することを目指しているこの団体は、日本の舞台芸術の重要な一翼を担っています。

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