日本古墳大辞典

日本古墳大辞典

『日本古墳大辞典』は、1989年（平成元年）に東京堂出版から出版された、古墳に関する総合的な辞典です。初版は644ページに及び、全国各地の重要な古墳について詳細な解説が掲載されています。この辞典は、1982年（昭和57年）に大塚初重と小林三郎が提案した『古墳辞典』を基に、改訂と補遺を加えて完成しました。編者として、大塚初重、小林三郎、熊野正也の3名が名を連ね、総勢118名の専門家が編纂に参加しました。辞典には、2,800項目、4,000基もの古墳に関する情報が収録されています。

各項目には、以下の内容が原則として記載されています。

古墳名の読み方
所在地
調査年次と調査者名
古墳の形状と規模
外部施設と内部施設
副葬品の種類と数量
特徴的な事項と年代観
史跡指定の有無（国、都府県レベルまで）
出土遺物の保管場所
主要な参考文献

この辞典は、古墳研究における基礎資料として、非常に重要な役割を果たしています。

続 日本古墳大辞典

2002年（平成14年）には、『続 日本古墳大辞典』が刊行されました。この続編も大塚初重と小林三郎が編者を務め、295名もの研究者が編纂に携わりました。530ページからなるこの辞典には、『日本古墳大辞典』刊行後の発掘調査で得られた新たな情報が反映され、1,800項目、2,000基の古墳について解説されています。

また、前書に掲載された古墳についても、再調査の結果が一部反映されています。さらに、『続 日本古墳大辞典』では、横穴墓や古墳築造に関連性が深いと考えられる窯跡、祭祀遺跡などについても言及されており、古墳研究の対象範囲を広げる役割も果たしています。

『日本古墳大辞典』とその続編は、日本の古墳研究において欠かせない重要な文献であり、研究者だけでなく、古墳に興味を持つ多くの人々にとって、貴重な情報源となっています。

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