日本咀嚼学会

特定非営利活動法人日本咀嚼学会

概要

特定非営利活動法人日本咀嚼学会（にほんそしゃくがっかい、英文名称：Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion）は、咀嚼（そしゃく）システム、すなわち食物を噛み砕く一連の口内での活動が、どのように全身の機能と結びついているのかを科学的に解明することを主要な目的として設立された学術団体です。単に口腔内の生理機能に留まらず、咀嚼が消化吸収、栄養摂取、さらには脳機能や全身の健康状態に与える影響など、多岐にわたる側面からの研究を推進しています。これにより、咀嚼の重要性を改めて認識し、その研究成果を人々の健康寿命の延伸や生活の質の向上に役立てることを目指しています。専門家が集まるこの団体は、関連分野の研究者や実務家にとって、重要な知識共有と研究発表の場となっています。

設立と歴史

本学会は1990年に設立され、その歴史をスタートさせました。設立以来、咀嚼科学とその健康への寄与に関する関心は高まり、会員数は着実に増加しています。現在では、約1,100名を超える会員が所属しており、歯科医師、医師、研究者、その他関連分野の専門家が参加しています。これらの会員が日々の研究や臨床活動を通じて得た知見を持ち寄り、活発な議論や情報交換を行っています。組織運営の中心を担う理事長については、2010年時点では小林義典氏がその任を務めていました。学会のリーダーシップは、研究活動の方向性を定め、学術的な発展を推進する上で重要な役割を果たしています。

目的と主な活動

学会の根本的な目的は、咀嚼システムが全身機能とどのように関連しているのかを多角的に明らかにし、その知見を広く社会に還元することにあります。この目的達成のため、学会は様々な活動を展開しています。

主な活動としては、学術集会（大会）の開催が挙げられます。定期的に開催されるこれらの大会では、会員による最新の研究成果発表が行われ、活発な討論を通じて新たな発見や連携が生まれます。また、研究成果の普及と会員間の情報共有を促進するため、学会誌の発行も重要な活動の一つです。

組織

本学会の本部事務局は、東京都豊島区駒込に設置されています。具体的には、〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 駒込TSビル3Fに位置し、財団法人口腔保健協会内に置かれています。ここが学会運営の実務的な中心地となります。

学会誌

研究活動の成果を発表し、最新の情報を共有するための公式機関誌として、『日本咀嚼学会雑誌』を発行しています。この学会誌は年に2回刊行され、会員の研究論文や報告などが掲載されています。学術的な価値が高く、咀嚼科学分野における重要な情報源となっています。本誌にはISSN 0917-8090が付与されており、国内外からのアクセスが可能です。

加盟団体

学術界全体との連携強化を目指し、本学会は日本歯学系学会協議会に加盟しています。この加盟を通じて、歯学に関連する他の専門学会との情報交換や共同での取り組みが可能となり、学術的な視野を広げ、より効果的な研究推進に繋がっています。

関連領域

本学会の研究領域は多岐にわたり、特に歯学、歯科、歯科補綴学といった分野と密接に関連しています。これらの専門分野からのアプローチに加え、生理学、解剖学、栄養学、リハビリテーション医学など、幅広い分野からの視点を取り入れることで、咀嚼と全身機能の複雑な関連性を包括的に理解しようとしています。学会活動を通じて、これらの関連分野の研究者や実務家間の連携も促進されています。

外部リンク

本学会に関するより詳細な情報や最新の活動状況については、公式サイトをご確認ください。（入力情報にある「日本咀嚼学会」が公式サイトへのリンクを指すものと解釈します）

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