ISSN

ISSN（国際標準逐次刊行物番号）について

ISSN、つまり国際標準逐次刊行物番号は、逐次刊行物を明確に識別するために用いられる特別な番号です。このシステムは1971年に国際標準化機構のISO 3297として規格が策定され、現在ではISSNネットワークがその管理を行っています。このネットワークは、元々国際逐次刊行物データシステム（ISDS）という名称で知られていました。

日本国では、ISSNは日本工業規格（JIS X 0306:2012）の一部として取り入れられており、国内においても重要な役割を果たしています。また、RFC 3044においては、URN（統一資源名）名前空間の一部としてISSNが定義されています。日本の地域においては、国立国会図書館がISSN日本センターとしての役割を担い、ISSNの登録や管理を行っています。さらに、ISSNの付与は出版社による申請を通じて行われます。

ISSNの概要

ISSNは、逐次刊行物に特有の番号を付与することで、そのタイトルを明確に識別し、改題や媒体の変更があった際には新しいISSNが付与されることになります。このシステムによって、研究者や一般の読者は、特定の刊行物を容易に見つけることができ、資料の検索が効率化されます。

ISSNの構造

ISSNは通常、8桁の数字で構成され、形式としては4桁-4桁で表記されています。最初の4桁は国によって割り当てられるものであり、次の3桁は逐次付与される追い番で、最後の1文字はチェックデジットとしての役割を果たします。チェックデジットは、重みづけがされるモジュラス11の手法を用いて計算されるため、一部の番号はXという文字が含まれることもあります。

これはISBN（国際標準図書番号）や地域に基づいた管理番号のような他の識別コードと併用されることが一般的であり、記録や印刷の際には必ず「ISSN」という表記の後に数字を連記するというルールが設けられています。ISBNとは異なり、ISSN番号自体には国や地域の情報は含まれません。

例えば、著名な学術雑誌の代表としては、『Nature』のISSNは0028-0836または0302-2889、『Science』のISSNは0036-8075、『Cell』のISSNは0092-8674といった具合です。

Linking ISSN

ISSNネットワークには、継続資料の識別や関連付けを目的とするLinking ISSN（略称ISSN-L）が存在します。これは特に、異なる媒体で提供される資料が異なるISSNを持つ際に、その資料同士を結びつけるための番号です。つまり、原資料や継続資料のいずれかのISSNを選択して指定することができます。これにより、資料の検索がよりスムーズとなり、出版物の連携が飛躍的に向上します。

Electronic ISSN

さらに、逐次刊行物の電子版にはElectronic ISSN（eISSNまたはe-ISSN）という特別な番号が付与され、デジタルメディアを通じたアクセス性や識別の効率化が図られています。このように、ISSNはアイデンティティを確立し、情報管理の効率性を向上させるために重要な役割を持っています。

参考資料

• - National Serials Data Program (1977)『ISSN--key title register』. Library of Congress.
• - 鈴木恭子「国際標準逐次刊行物番号 (ISSN)」『情報と科学の技術』（第38巻第9号、1988年、497-499頁）。
• - 吉間仁子、吉本どんど「ことばの泉 知る知る見知る ISSN」『情報管理』（第43巻第10号、2001年、944-945頁）。

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