日本商船管理局

日本商船管理局（SCAJAP）

日本商船管理局（Shipping Control Authority for the Japanese Merchant Marine, SCAJAP）は、第二次世界大戦終結後、連合国軍が日本占領下において設立した組織です。

目的

SCAJAPの主な目的は以下の通りでした。

日本が運航する100総トンを超える全ての船舶を管理すること。
アメリカの船舶を一時的に貸し出し、日本人乗組員による運航のもと、引き揚げ船として使用できるようにすること。
日本の戦争要員を日本の本土に送還するための手段を提供すること。

組織

SCAJAPは、極東海軍司令官（COMNAVFE）の管理下に置かれていました。

船舶と運用

終戦当時、日本は大型客船が著しく不足していました。戦禍を生き残った大型客船は、病院船として徴用されていた氷川丸と高砂丸のみでした。SCAJAPは、これら2隻を引き揚げ船として使用することを決定しました。

1945年12月7日、東京で会議が開かれ、その結果、アメリカから100隻のリバティ船、100隻のLST（戦車揚陸艦）、そして7隻の病院船が貸し出され、SCAJAPが引き揚げのために使用できるよう手配されることになりました。これらの船舶は、日本へ帰国する人々を運ぶために改造され、日本人乗組員が乗り込みました。

アメリカからの貸与要求に対し、106隻のリバティ船と100隻のLSTが引き渡されました。しかし、LSTのうち15隻は南朝鮮の経済支援のために使用されることになりました。日本に到着後、SCAJAPの指示の下、これらの船舶は乗客を輸送できるよう改造され、訓練を受けた日本人乗組員が乗り込み、週に25便程度の頻度で運航されました。リバティ船のうち6隻は、それぞれ約1,200床を有する病院船へと改装されました。

これらのSCAJAP船の輸送能力は、1946年3月までに40万人に達しました。これにより、アメリカ海軍第7艦隊は、日本人の引き揚げ輸送から離れることが可能となりました。SCAJAPは、戦後の日本の復興と人道支援において重要な役割を果たしたのです。

参考文献

DEMOBILIZATION AND DISARMAMENT OF THE JAPANESE ARMED FORCES
Report on Mass Repatriation in the Western Pacific April 1947
History of United States Naval Operations: Korea - [ウェイバックマシン]]（[https://web.archive.org/web/20001207085300/http://www.history.navy.mil/docs/korea/korea.htm）

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