日本図書設計家協会

日本図書設計家協会について

一般社団法人日本図書設計家協会（略称：SPA）は、出版物デザインを専門にするプロフェッショナルが集う団体です。この協会は、ブックデザイナーを中心に、書籍や雑誌の装丁、エディトリアルデザイン、さらにはイラスト制作など、広範な分野で活躍する会員で構成されています。

沿革

協会は1985年11月30日に設立され、当初の会員は47名とスタートしました。1年後の1986年には、設立記念シンポジウム「現代における図書設計とは何か」を開催し、業界内外の関心を集めました。

1988年には「ブックデザインの著作権」に関する意見書を文化庁に提出し、その後も様々な活動を展開。1989年には「出版デザイン印税制を考える会」を開催し、文芸美術国民健康保険組合に加盟しました。1991年には著作者と出版社の複写権に関連する重要な会議にオブザーバー参加し、1992年にはバーコード表示に関する安全性を訴える意見書を各書籍会社や報道機関に配布しました。

2000年代に入ると、協会はますます多様な活動を行い、2003年には静岡で「出版・装丁・紙の今をみつめる」作品展を開催して大きな反響を呼びました。また、2004年に文化庁に対し著作権改正要望書を提出し、業界全体の権利保護に努めました。

2010年には25周年を祝う記念パーティを実施し、2015年には創立30周年を祝い、記念行事が行われました。さらに、2017年4月には一般社団法人としての新たな一歩を踏み出し、同年には事務局を移転しました。

事業内容

日本図書設計家協会の主な事業は以下の通りです：
1. 販売データ入稿講座や著作権、税務に関する講座の開催
2. 出版物の刊行
3. 展覧会の企画・運営

これにより、会員の技術向上や知識の共有が図られています。特に著作権や税務に関する講座は、生涯学習を通じて会員の専門性を高める重要な要素です。

主な出版物

協会は様々な出版物を手掛けており、以下はその一部です：

• - 『現代日本のブックデザイン』〈Vol.2〉(1993年)
• - 『装丁家103人の仕事—Book design 1998』(1997年)
• - 『装丁家109人の仕事—Book design 2000』(1999年)
• - 『装丁の仕事132人—Book design 2002』(2001年)
• - 『装丁の仕事160人 BOOK DESIGN 2004』(2003年)

これらの書籍は、ブックデザインの技術や取り組みを広めるための重要な資料となっています。特にシリーズ化された『WORKBOOK ON BOOKS』は、装丁や装画に関する深い知識を提供しており、高い評価を受けています。

おわりに

日本図書設計家協会は今後も、デザインの専門家として、業界の発展に寄与し続けることを目指します。多くの会員が集まるこの団体は、未来のブックデザインの可能性を追求する中核的な存在として、さらなる成長が期待されます。

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