日本宗教連盟

公益財団法人日本宗教連盟（日宗連）について

公益財団法人日本宗教連盟（日宗連）は、日本の主要な宗教団体が連携する、宗教界のナショナルセンターとしての役割を担う団体です。その活動は、宗教文化の振興はもとより、道義に基づく文化日本の建設、ひいては世界平和への貢献へと広がります。事務所は東京都港区芝公園の明照会館内にあります。

概要

日宗連は、教派神道連合会、全日本仏教会、日本キリスト教連合会、神社本庁、新日本宗教団体連合会といった主要な宗教団体が協賛し、日本国憲法の保障する信教の自由と政教分離の原則を尊重しながら、宗教文化の振興を図ることを目的としています。その活動は多岐にわたり、宗教教誨事業への協力、宗教と税制に関するシンポジウムの開催、意見書や要望書などの発表、各種審議会や式典への関係者出席、そして年刊誌「日宗連通信」の発行などがあります。

歴史

日宗連の前身は、戦時下の翼賛体制下で1944年に設立された大日本戦時宗教報国会でした。戦後、1945年に日本宗教会と改称し、1946年に現在の日本宗教連盟として新たに発足、法人登記されました。1952年には新日本宗教団体連合会が加入し、2012年には財団法人から公益財団法人へと移行しています。この変遷は、日本の社会情勢と宗教界の動きを反映しています。所管は文部科学省文化庁文化部宗務課です。

新型コロナウイルス感染症に関する問題

2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日宗連は政府に対し、宗教法人を持続化給付金の対象に含めるよう要望しました。これは、他の公益法人と同様に、宗教法人も経済的な困難に直面している状況を考慮したものでした。しかし、自民党総務会は憲法89条との関連から、宗教法人を給付対象外とする決定を下しました。

組織

日宗連は、協賛団体からの推薦を受けた理事と学識経験者によって構成される理事会が、法人の業務を議決、執行します。理事長は、協賛団体からの推薦理事が1年交代で務めるのが通例です。事務局は、協賛団体から推薦された幹事と職員で構成され、法人の事務処理を行います。また、協賛団体からの推薦者と学識経験者による評議員会が、理事会の諮問に応じ、理事長に助言を行います。監事は、法人の財産状況や理事の業務執行状況を監査します。

役員

役員は、理事長、理事、監事、事務局長などで構成されています。

参考文献

日本宗教連盟50周年実行委員会『日本宗教連盟50年のあゆみ』日本宗教連盟、1996年。
「日本宗教連盟・略年表 七十年のあゆみ」『日宗連通信 創立70周年記念特集』、日本宗教連盟、2017年1月1日、6-7頁、参照日2025年1月11日。

関連項目

日本の宗教
宗教法人
* 教誨師

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