日本敬神崇祖自修団

日本敬神崇祖自修団について

日本敬神崇祖自修団は、福島県福島市に本部を置く法華系の新宗教です。本団体は1947年に設立され、創立者である戸次貞雄（べっき さだお）を中心に、法華経に基づく教義を展開しています。彼は「司大恩師」とも呼ばれ、2代目から5代目までの理事長を経て、現在の理事長は西牧伸弘（にしまき のぶひろ）氏です。

教義と実践

この宗教の教義は、西田無学の提唱による仏教に根ざしています。特に「佛所護念法」と呼ばれる先祖供養を重視し、法華経の教えをもとにして、家族や自分自身の浄化を行います。教義の中心には、祖先に対する尊敬、そして神仏への信仰が根付いています。また、物質文明を理解しつつも、人類愛を育むことを重視しています。

日本敬神崇祖自修団では、修行の形式を「出家」ではなく「在家」に置き、誰でも無理なく精神的な成長を進められる道を提供しています。この特徴的なスタンスは、祖先礼拝や、みそぎ祓い、鎮魂帰神といった行法を通じて、敬神崇祖を実践することにあります。特に、改宗の必要がない点が強調されており、自己の家系や土地を大切にすることによって、自然な形での信仰を築くことが奨励されています。

先祖への感謝を重んじる

各家庭の先祖や、動物、食物、そして文化の元となった存在に対して敬意を表します。これにより、自身が生かされていることに感謝し、その意識を持ち続けることが重要視されます。神仏を尊び、祖先を敬う姿勢は、この団体の信者にとっての基本的な思想となっています。

歴史的背景

戸次貞雄は明治30年に熊本県山鹿町で生まれました。彼の祖父は熱心な法華経信者であり、幼少期から霊魂の存在を感じ取っていました。青年期には職人として生活しながらも、信仰の道を模索し、様々な霊的修行を通じて宗教的な思想を深めました。1929年に貞雄は明法会を設立し、新たな信仰の潮流を作り出しますが、警察の取締りに直面し、その後数年間は思索の時期を過ごします。最終的に1947年に日本敬神崇祖自修団に改称し、正式に活動を再開しました。

現在の活動

現在、この団体は福島県に数つの道場と研修所を持ち、信者や一般の人々に対して教えを広めています。西牧道場や桑折道場などがあり、熊本県の清水滝では主唱者の修行が行われています。信者は日々の実践を通じて、自己の内面を磨き、社会の一員としての役割を果たすことを目指しています。日本敬神崇祖自修団は、こうした多様な活動を通じて、地域社会との結びつきを強め、信仰の醸成を図っています。

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