日本数学教育学会

日本数学教育学会について

公益社団法人 日本数学教育学会（にほんすうがくきょういくがっかい、英語: Japan Society Of Mathematical Education、略称はJSME）は、日本の数理科学分野における主要な学術研究団体の一つとして知られています。その起源は古く、大正時代末期の1919年1月18日に設立されました。特定の学術領域に特化した単独学会としての性格を持っています。

目的と活動内容

本学会の設立目的は、数学教育に関する学理の探求と、その研究成果を現場に応用することを通じて、関連分野の進歩と普及を図ることにあります。具体的には、研究者や教育実践者が最新の研究成果を発表し、意見を交換する場を提供しています。知識の共有や情報の提供を積極的に行うことで、数学教育の発展に貢献しています。

活動の対象とする教育段階は非常に幅広く、幼稚園から小学校、中学校、高等学校を経て、大学における数学教育研究までを含んでいます。これらの各段階における研究を支援し、全体的な数学教育の質向上を目指すとともに、国内の学術全体の発展に寄与することを目指しています。

沿革

日本数学教育学会は、100年を超える歴史の中で、その組織名や形態を変遷させてきました。主な変遷は以下の通りです。

1919年：日本中等教育数学会として創設。これが学会の出発点となりました。
1938年：社団法人日本中等教育数学会として法人格を取得しました。
1943年：名称を社団法人日本数学教育会に改めました。
1969年：現在の名称である社団法人日本数学教育学会に改称しました。
2014年：公益社団法人への移行が承認され、現在に至っています。

これらの変遷は、時代の変化や社会的な要請に応じながら、数学教育研究の中核的な役割を担い続けてきた歴史を示しています。

主な刊行物

本学会は、研究活動の成果を広く発信するため、複数の学術ジャーナルを定期的に刊行しています。これらの刊行物は、査読付き論文を含んでおり、数学教育研究の発展に不可欠な情報源となっています。

日本数学教育学会誌（算数教育）
英文誌名：Journal of Japan Society of Mathematical Education: Arithmetic Education
創刊年：1952年
内容：主に小学校における算数教育に関する研究論文や実践報告などを掲載しています。
使用言語：日本語で記述されていますが、英文の抄録が添付される場合もあります。
形態：印刷体として発行されています。
購読：有料です。

日本数学教育学会誌（数学教育）
英文誌名：Journal of Japan Society of Mathematical Education: Mathematics Education
創刊年：1919年
内容：中学校、高等学校、大学など、より広範な数学教育に関する理論的・実践的な研究を扱います。学会設立と同じ年に創刊された、最も歴史のある学術誌です。
使用言語：日本語のみで記述されています。
形態：印刷体として発行されています。
購読：有料です。

日本数学教育学会誌（数学教育学論究）
英文誌名：Journal of Japan Society of Mathematical Education: Research Journal of Mathematics Education
創刊年：1961年
内容：数学教育学という学問分野における、より深い考察や理論的な研究に焦点を当てた論文を掲載しています。
使用言語：日本語のみで記述されています。
形態：印刷体として発行されています。
購読：有料です。

これらの刊行物を通じて、本学会は数学教育に関する最新の研究動向を発信し、研究者や教育関係者の情報交換を促進する重要な役割を担っています。

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