日本植生

日本植生（にほんしょくせい）

岡山県津山市に本社を置く日本植生株式会社は、日本の緑化事業を牽引する企業のひとつです。創業は1951年、柴田農園として山林樹苗の販売と治山事業から始まり、1961年に現在の日本植生株式会社として組織を改編しました。以来、緑豊かな環境づくりを目指し、多岐にわたる事業を展開しています。

同社は、日本植生グループの中核企業として位置づけられており、主な事業内容として、緑化工事の設計、施工、管理を一貫して手掛けています。特に、高速道路や鉄道沿線などの法面（のり面）保護工事、河川や海岸線の護岸工事における緑化工法には強みを持ち、自然環境との調和を図りながら安全かつ景観に配慮した施工を行っています。

また、これらの緑化工事に不可欠な関連製品の開発、製造、販売も重要な事業分野です。植生マット、植生シート、緑化用土壌改良材といった環境緑化製品は、自社の技術開発によって生み出され、各地の緑化現場で活用されています。現場のニーズに応じた製品供給と、それらを活用した最適な工法の提案により、幅広い顧客からの信頼を得ています。

事業拠点は全国に展開しており、岡山県の津山市に本社と津山支店を置くほか、東京都足立区には東京本社を構えています。さらに、青森から松山まで主要都市に営業所を配置し、地域に密着した営業活動と施工管理体制を構築しています。学術的な研究開発を行う岡山研究所、実務的な業務を担う岡山事務所は、岡山リサーチパーク内に設けられています。国際的な事業展開も行っており、ドイツのノイイーゼンブルクには欧州事務所を設置しています。グループ全体としては、ゴルフ場である備中高原北房カントリー倶楽部や、地域貢献の一環として運営するスポーツ施設（NISSHOKU Futsal Okayama、NISSHOKU DOME）なども有しています。

沿革を辿ると、1951年の柴田農園設立を起点とし、1961年の日本植生設立を経て、事業領域を拡大してきた歴史が見られます。1974年には緑地事業を専門とする日植緑地（後に合併または改称の可能性あり、情報参照）、1978年には地域密着型の北海日植と九州日植を設立し、全国的なネットワークを強化しました。1988年には東京本社を開設し、首都圏での事業基盤を固めました。1990年にはドイツ事務所を開設し、海外への第一歩を踏み出しています。1997年には技術開発の中核拠点となる岡山研究所を設立。2000年代以降も、日本フィールドシステム（2001年）、日本植生グループ本社（2006年）、日植アグリ（2009年）、蘇州日植環境技術有限公司（2014年）、日植グリーンファクトリー（2015年）といった関連会社を次々と設立し、グループとしての事業多角化と連携強化を進めてきました。これらの関連会社は、緑化、農園、技術開発など、それぞれの専門分野でグループ全体の事業を支えています。

このように、日本植生株式会社は、長年にわたる緑化技術の蓄積と国内外に広がる事業ネットワーク、そして多角的なグループ展開により、持続可能な社会の実現に貢献する企業として成長を続けています。

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